2017 Fiscal Year Annual Research Report
薬物依存症者に対する治療共同体モデルの試行と効果に関する研究
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14J40189
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
引土 絵未 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2018-03-31
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Keywords | 治療共同体 / TCエンカウンター・グループ / 効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、①薬物依存症者に対する新たな回復支援モデルである日本型治療共同体モデルの実践課題や導入上の必要要素を明確化すること、②日本型治療共同体モデルの効果を明らかにすることを目的としている。これまでに実施した4つの研究方法に基づき、研究経過と得られた結果を以下に示す。 調査ⅰ:アクション・リサーチの方法を用いた日本型治療共同体モデルの導入では、2014年より民間回復支援施設ダルクにおいて導入を開始し、2018年3月時点では7施設で実践され、5施設が導入準備期間中である。調査ⅱ:治療共同体研究会は計16回開催し、これまでに民間回復支援施設職員・治療共同体モデルに従事した経験を有する専門家・援助職・研究者など58名(延べ186名)が参加、支援者ネットワークの場としての効果もみられた。また、同研究会において、実践上の知識・技術に関する情報提供および、実践上の課題を集約し、TCエンカウンター・グループワークブックの開発に至った。調査ⅲ:同研究会参加者に対し、治療共同体モデルおよびTCエンカウンター・グループ実施上の指標と必要要素に関するグループ・インタビューを実施した。これらのインタビューデータを分析し、6つのカテゴリーと26のサブカテゴリーを抽出後、同研究会参加者に対して、デルファイ法を援用した調査を実施し、ファシリテーションガイドの基礎項目を作成した。調査ⅳ:TCエンカウンター・グループを導入する3施設に対して、自記式質問紙調査による効果測定を継続的に実施してきた。同グループの有用性について検討した結果、3カ月後・6か月後では有意差が認められたものの、1年後では有意差は認められず、現在のTCエンカウンター・グループの効果は6か月後をピークに徐々に低下していることが示唆された。今後は同グループの適用について更に検討する。 以上から得られた知見について学会および論文にて発表した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)