2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15001001
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 憲一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟橋 春彦 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (00283581)
與曽井 優 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (80183995)
仲澤 和馬 岐阜大学, 教育学部, 教授 (60198059)
山本 和弘 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80303808)
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Keywords | ハイパー核 / 核力 / ストレンジネンス / H粒子 / 原子核乾板 |
Research Abstract |
この研究の目的は、ストレンジネス=-2の原子核であるダブルハイパー核の系統的研究と、関連するH粒子やペンタクォークの探索を行うことである。 KEK-E373で得た原子核乾板の解析では、・粒子の停止点から生成する荷電粒子の飛跡を追跡した・-と考えられる粒子を発見した。この事象はダブルハイパー核内で・・->・-pという弱崩壊が起こったものと解釈でき、世界で初めて観測されたものである。この崩壊の確率の大きさはダブルハイパー核のなかのストレンジネスが・・として存在するかHとして存在するかという重要な問いの答えを与えると考えられる。 原子核乾板の自働解析装置の高速化に取り組み、これまでの速度にくらべ約3倍はやい装置の開発に成功し、新たに2台の自働解析装置を製作した。さらに高速化するべく解析のアルゴリズムの開発研究を行っている。またE373で照射された原子核乾板にはハイブリッド方式では発見できない・粒子の静止吸収事象が10〜50倍あると考えられ、これらの事象を見つけることができるとダブルハイパー研究に飛躍を与えることができる。そのための解析アルゴリズムの研究をスタートさせ、すでに見つかっているNagara事象を同定することに成功した。 次世代のハイブリッド実験のための高位置分解能(15ミクロン)Double Sided Silicon Strip (DSSD)検出器の開発製作を行った。このDSSDについてβ線を用いてテストを行い、最小電離粒子が20以上のS/Nで測定できることがわかった。これは目的にたいして十分な性能であり、結果を日米合同物理学会で報告した。さらにKEKでπや陽子ビームを用いてDSSDと原子核乾板のハイブリッドシステムのテスト実験を行った。
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Research Products
(6 results)