2006 Fiscal Year Annual Research Report
レーザープラズマ軟X線光源を用いた超高分解能多元物質顕微鏡の開発
Project/Area Number |
15002001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 正樹 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (00137887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳原 美廣 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (40174552)
羽多野 忠 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90302223)
江島 丈雄 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (80261478)
津留 俊英 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (30306526)
豊田 光紀 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (40375168)
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Keywords | 軟X線 / 多層膜 / 顕微鏡 / レーザープラズマ / 周期膜厚分布制御 / スパッタリング / エリプソメーター / 成膜レートモニター |
Research Abstract |
本研究では,実験室規模で軟X線を結像に利用する要素技術を開発統合して分解能50nmの回折限界軟X線顕微鏡を反射型で実現する.まず,軟X線結像ミラー用の曲面基板上に高精度多層膜を高再現性で製作して曲面ミラーを製作する(1)特殊成膜装置と,特性を評価する(2)高精度軟X線分光反射率計測装置を開発する.この曲面ミラー製作・評価技術を軟X線多層膜工学の基礎技術として,さらに反射波面誤差を計測する(3)軟X線干渉計と誤差を補正する(4)多層膜表面ミリング波面補正装置を開発して回折限界結像を目指す. 研究は,最も困難な課題であった曲面ミラー製作の(1)装置による超精密結像用の特殊多層膜成膜技術でnm周期のpm計測・制御を達成した.この技術で,失敗の許されない軟X線干渉計用の狭帯域集光鏡と精密参照鏡の超研磨曲面基板への成膜を完了した.また,顕微鏡用の超研磨凹面と凸面基板にも本成膜を完了し.十分な波長マッチング特性を得た.評価には放射光を利用した.調整を進めている曲面ミラー評価の(2)装置によって,多層膜の反射率と周期膜厚を実験室規模で精密計測する準備を進めている.(1)と(2)の開発で,多層膜製作・評価の基礎技術がそれぞれ実用化できる. 開発目標の軟X線顕微鏡本体は,多元物質科学研究所内で機械部の製作と組み立てを完了し,(1)装置で本成膜したミラーを組み込んで調整を進めている.残る波面誤差計測・補正では,計測の(3)干渉計に(1)装置で本成膜した集光鏡と参照鏡を組み込んで調整を開始した.補正の(4)装置では,大口径平行ビームとテンプレートマスクを組み合わせたデジタルミリング新方式での設計・製作を完了し,備品導入した.予備実験で,直径10cmの結像鏡多層膜のミリングを数時間で完了できるミリング速度を得た.本体ミラーの波面誤差計測と補正で分解能達成を目指す.
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Research Products
(14 results)