2003 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノム解析結果に基づいた2型糖尿病候補遺伝子の解析と糖尿病網膜症関連遺伝子の解析
Project/Area Number |
15012250
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
岩崎 直子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70203370)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 滋彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30161483)
|
Keywords | 遺伝学 / 遺伝子 / ゲノム / 糖尿病 / 臨床 / 内科 / 人類学 / 薬剤反応性 |
Research Abstract |
1)2型糖尿病候補遺伝子の解析 昨年までの結果より、本年度はChromosome 15よりスタートし、現時点では解析続行中。 2)糖尿病網膜症発症進展に関与する遺伝因子の解析[cross-sectional study] 糖尿病で網膜症を有する群500例、網膜症を有さない群500例の臨床データーが整備でき、網膜症の関連遺伝子のSNPタイピングを開始した。 3)日本人MODY Xの連鎖解析 MODYの1家系27名のDNAを用いた。模擬解析ではLod scoreの期待値は平均2.25、最大3.3で、Lod score>3.0となる確率は30%であった。単点解析では染色体7番の73cMから84cMにおいて0.73〜1.03とLod scoreが最大となった。多点解析では、75gOGTT(検査時年齢9歳)で境界型であった者をphenocopyとした場合には単点解析で認められた領域に一致して、染色体7番68.5cMから112.3cMでLod score=2.51(suggestive)となった。また、affectedとした場合には染色体22番にLod score=2.92(suggestive)の領域が抽出され、本家系では7番あるいは22番染色体上に新規MODY遺伝子が存在する可能性がある。 4)Calpain10遺伝子多型が日本人2型糖尿病のリスクを上昇させる Calpain10遺伝子の3種類のSNPを解析し、その中の1種類のSNPが単独でCase-controlでは有意に2型糖尿病のリスクを上昇させ、genotype-phenotype association studyにおいてはat-risk genotypeを有する個体では血糠値が有意に高くなることを認めた。また、このSNPが糖尿病診断時年齢と有意に相関する事を認め論文を投稿中である(N.Iwasaki et al, Diabetes)。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Naoko Iwasaki et al.: "Mapping genes influencing Type 2 diabetes Risk and body mass index in Japanese"Diabetes. 52. 209-213 (2003)
-
[Publications] Michael Weeden et al.: "Meta-analysis confirms a role of Calpain 10 variation in type 2 diabetes susceptibility"American J.of Human Genetics. 73. 1208-1212 (2003)
-
[Publications] 岩崎直子: "糖尿病の解析"文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「ゲノム」4領域ゲノム医科学ネットワーク委員会,同統合ゲノム社会との接点委員会編. 111 (2003)
-
[Publications] 岩崎直子: "2型糖尿病領域における全ゲノム解析の現況「糖尿病遺伝子診断ガイド」"日本糖尿病学会編. 90 (2003)