2003 Fiscal Year Annual Research Report
抗体ライブラリーを用いた生体分子の標的認識の分子機構データベースの構築
Project/Area Number |
15014230
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
林 宣宏 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 講師 (80267955)
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Keywords | 抗体 / ドラッグデザイン / バイオインフォマティックス / 遺伝子機能解析 / タンパク質間相互作用 / 標的分子認識機構 / データベース / 分子生物学 |
Research Abstract |
抗体の標的分子認識の分子機構を抗体ライブラリーを使って網羅的に扱って、生物が有している標的分子の認識機構を総括的に解析し、生命分子の有する標的分子認識機構のデータベースを作成する。最初の段階では[エピトープ]-[抗体の抗原認識部位のアミノ酸配列]相関データベースの構築を進める。ある程度データが蓄積されれば、機能が未知の遺伝子産物に対する抗体の抗原認識部位のアミノ酸配列から、当該データベースの検索によりその機能が未知の遺伝子産物が関わっている相互作用を抽出することができる。 "[抗体]-[抗原]データベース"、"[抗体]-[エピトープ]データベース"、"[抗体機能部位]-[エピトープ]データベース"の段階的構築を進めている。"[抗体]-[抗原]データベース"の構築は順調に進んでおり、既に約6,000個の抗体遺伝子の登録を終えている。また、いくつかの抗体に対して、抗原に対する結合定数とそのエピトープの決定を体系的に行った。その結果、免疫系は、最初は認識があいまいで抗原特異性がオーバラップする抗体群(naive repertory)をあらかじめ準備していて、何かしらの抗原が侵入してきたときには、一気に特定の抗体の抗原特異性をあげてそれに対処するというようにして、分子認識のあいまいな抗体と厳密な抗体を巧妙に使い分けていることが分子レベルで解ってきた。最初は標的認識があいまいな抗体の標的認識特異性を、生体がどのように高めているのかを学ぶことは、免疫学の見地からのみならず、バイオナノプローブの標的認識装置を設計するうえで大変に有効である。さらに、当初、仮定したように、naive repertoryから得られた抗体により、抗原と構造が似ている他の分子を捕まえることに成功した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mamoru Matsubara, Nobuhiro Hayashi, Tao Jing, Koiti Titani: "Regulation of Endothelial Nitric Oxide Synthase by Protein Kinase C"J.Biochem.. 133. 773-781 (2003)
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[Publications] Mamoru Matsubara, Koiti Titani, Hisaaki Taniguchi, Nobuhiro Hayashi: "Direct involvement of protein myristoylation in MARCKS-calmodulin interaction."J.Biol.Chem.. 278. 48898-48902 (2003)
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[Publications] Sebastian Maurer-Stroh, Masaki Gouda, Maria Novatchkova, Alexander Schleiffer, Georg, Schneider, Fernanda L.Sirota, Michael Wildpaner, Nobuhiro Hayashi, Frank Eisenhaber: "MYRbase : EvOluation of genome-wide glycine myristoylation enlarges functional spectrum of eukaryotic myristoylated proteins"Genome Biology. 5. Article R21 (2004)