2003 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経系におけるDNA修復機構障害と神経変性機構の解明-アプラタキシン(APTX)の生理機能の検討-
Project/Area Number |
15016045
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
五十嵐 修一 新潟大学, 脳研究所, 助手 (60345519)
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Keywords | aprataxin / DNA repair / APTX / EAOH / SCA / ataxia / SSBR / XRCC 1 |
Research Abstract |
L-APTXとXRCC1の相互作用部位の決定 Long form APTXのN末端から段階的にの欠失する5種類のコンストラクト、およびXRCC1のC末から段階的に欠失させた5種類のコンストラクトを作成し、Yeast two hybrid systemを用いて相互作用部位の決定を試みた。Long form APTXのN末端20アミノ酸とXRCC1のC末端に位置するBRCTドメインが相互作用することが判明した。同様な結果は、培養細胞に上記コンストラクトを強発現させた系で、共免疫沈降法によっても相互作用部位が確認された。 一本鎖DNA損傷修復過程におけるAPTXの役割の検討 L-APTXのN末端がpolynucleotidekinase-3'-phosphatase(PNKP)にホモロジーを有すること、またL-APTXのN末端にXRCC1が結合することより、L-APTXの機能は一本鎖DNA損傷修復の中でも塩基除去修復の過程に関るであろう仮説の基、以下の実験を行った。塩基除去修復過程に必要なpolynucleotidekinase-3'-phosphatase(PNKP)、DNA polymerase beta・DNA ligase IIIの組換え蛋白質をバクテリア発現ベクターまたはバキュロウイルスベクターを用いた系で作成した。45merのオリゴおよびそれに相補的な20mer,2merのオリゴにより、1ヌクレオチドギャップの2本鎖DNAを作成し、ABI 3100 sequencerを用いて再構成実験を解析し、1本鎖DNAの修復が行われることを我々の系において確認した。次にこの系にXRCC1を加えると既報通り、1本鎖DNA修復の効率が促進された。同じ系にXRCC1の代わりにL-APTXを加えるとXRCC1同様に修復の効率が促進された。また、各ステップに分けて解析した結果、L-APTXにPNKP同様のpolynucleotidekinase-3'-phosphatase活性を有することが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Igarashi S., et al.: "Inducible PC12 cell model of Huntington's disease shows toxicity and decreased histone acetylation."Neuroreport. 14. 565-568 (2003)
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[Publications] Sano Y., et al.: "Aprataxin, the causative protein for EAOH, is a nuclear protein with a potential role as a DNA repair protein"Ann.Neurol. 55. 241-249 (2004)