2003 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチンプロテアソーム系の応用による細胞内寄生原虫に対するDNAワクチンの開発
Project/Area Number |
15019075
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
姫野 國祐 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50112339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久枝 一 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (50243689)
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Keywords | DNAワクチン / 細胞内寄生原虫 / トキソプラズマ / SAG-1 / ユビキチン融合遺伝子 / CD8^+T細胞 / プロテアソーム阻害剤 / PA28ノックアウトマウス |
Research Abstract |
本年度は主としてトキソプラズマ強毒株(RH株)感染に対するフュージョンDNAワクチン法を確立した。 1)まずトキソプラズマ抗原遺伝子であるSAG-1遺伝子とユビキチン遺伝子の融合を行った後にCOS-7細胞にそのフュージョンDNAを定常発現させ、抗SAG-1抗体で免疫沈降させた後に抗ユビキチン抗体を用いWestern blottingで確認した。 2)ついで、ユビキチン遺伝子とSAG-1遺伝子を融合させることにより、SAG-1遺伝子産物がプロテアソームでprocessingを受けることを1)で用いたCOS-7細胞とプロテアソーム阻害剤であるMG-132を用いて間接的に証明した。 3)本融合遺伝子でBALB/cマウスに2週間毎に4回、遺伝子銃を用いてDNAワクチンを行い、最終ワクチンの2週間後にトキソプラズマRH株を感染させた。図AのごとくSAG-1遺伝子によるDNAワクチンでは全く効果がなかったが、ユビキチン-SAG-1融合遺伝子によるDNAワクチンでは90%以上のマウスが生存し、強いワクチン効果が証明された。さらにユビキチン-SAG-1遺伝子ワクチン群ではSAG-1を標的とした強いCD8^+T細胞によるキラー活性が認められた。 4)本法のごとくユビキチンプロテアソーム系の応用によるDNAワクチン法は細胞内寄生病原体に対する全く新規の、そして強力なDNAワクチン法であり、結核菌に対しても有効なワクチン法であることが示唆された。 5)なお、本DNAワクチン法は前述のごとくユビキチンプロテアソーム系の応用によるものであるので免疫プロテアソーム調節ユニットであるPA28α/βに依存しない経路を使用していることが明らかとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Zhang, K.Himeno et al.: "Melanoma immunotherapy by a DNA vaccine based on the ubiquitin-proteasome pathway."Gene Therapy. (In press). (2004)
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[Publications] Y.Li, K.Himeno et al.: "IL-18 gene therapy develops Th1-type immune responses in Leishmania major-infected BALB/c mice : is the effect mediated by the CpG signaling TLR9?"Gene Therapy. (In press). (2004)
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[Publications] K.Onishi, K.Himeno et al.: "Cathepsin L is crucial for Th1-type immune response during Leishmania major infection."Microbes and Infection. (In press). (2004)
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[Publications] H.Hisaeda, K.Himeno et al.: "Escape of malaria parasites from host immunity requires CD4^+CD25^+regulatory T cells."Nature Medicine. 10・1. 29-30 (2004)
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[Publications] S.Hamano, K.Himeno et al.: "WSX-1 is required for resistance to Trypanosoma cruzi infection by regulation pro-inflammatory cytokine production."Immunity. 19・5. 657-667 (2003)
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[Publications] YI.Seki, K.Himeno et al.: "SOCS-3 regulates onset and maintenance of T(H)2-mediated allergic responses."Nature Medicine. 9・8. 1047-1054 (2003)