2004 Fiscal Year Annual Research Report
計算科学を活用した理科教材の開発と展開研究-身近なサッカーを題材として-
Project/Area Number |
15020211
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
浅井 武 山形大学, 教育学部, 助教授 (00167868)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 和哉 山形大学, 教育学部, 助教授 (60292405)
笹瀬 雅史 山形大学, 教育学部, 助教授 (50250907)
河野 銀子 山形大学, 教育学部, 助教授 (10282196)
|
Keywords | 理数科 / サッカー / 力学 / Web教材 / 計算科学 |
Research Abstract |
本研究では、小学校高学年を主な対象とし、サッカーを題材とした力学を学べるWeb教材を開発した。「新世紀」を模索する意味で、理数科(力学)と体育(サッカー)という、これまであまり研究されてこなかった領域の複合教材の可能性を検討した。教材の提示法としては、多人数が容易に情報にアクセスできるIT教材型Web教材とした。比較的簡単に情報が共有化できるブログ技術を導入し、他者とのコミュニケーションによる学力向上を図った。また、段階的指導効果の向上や指導者の教材研究等の負担を軽減するため、指導者用ページを充実させている。さらに、最先端の研究アプローチの一つである計算科学的手法もサッカーの解析に活用し、理数科の重要性と可能性を学べるように工夫されている。 共通テーマである「論理的思考力や創造性、独創性を育むための教育内容や指導方法、教材等の研究」との関わりでは、身近なサッカーというテーマを取り上げることで、子ども達の積極的な興味や主体性を引き出すことをねらいとしている。また、比較的自己の進歩や向上を実感しやすいボールキックという題材をテーマとすることで、理数科の理解や知識が、自己の進歩や向上に役立つという、実感や体験、自己効力感の育成がねらいとなっている。それらが効果的に機能した場合、理数科的思考を基に、主体的に試行錯誤したり、論理的洞察により自己のキック動作を工夫、向上させることが予測され、論理的思考力や創造性、独創性を育む学習と関連づけることが可能であると考えられる。Web教材をリリースした初期段階において、すでに、幾つかの良好な学習者からの反応がみられている。より詳細な学習場面や指導現場での評価や、改良点の検討は今後の重要な課題である。
|
Research Products
(6 results)