2003 Fiscal Year Annual Research Report
昆虫行動をモデルとした中等理科実験プログラムの開発
Project/Area Number |
15020220
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
普後 一 東京農工大学, 農学部, 教授 (90111640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金勝 一樹 東京農工大学, 農学部, 助教授 (60177508)
島田 順 東京農工大学, 農学部, 教授 (00015124)
濱野 国勝 東京農工大学, 農学部, 教授 (60015089)
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Keywords | 昆虫 / 理数科教育 / 行動と生態 / 総合学習 / 実験・実習 / 実写映像 / CD / 教育関連評価 |
Research Abstract |
本年度は,15本のシナリオと動画・映像・実験・演習などの作成に取り組んだ。 1.昆虫を食材として考える(担当 普後 一):人口増加と飢餓問題(食料安全保障問題),農業の発展及び農薬の進歩,世界における昆虫食の実態と昆虫の栄養価の検討(食文化,歴史,地理的要因),昆虫由来漢方薬の種類と効用(西洋医学と東洋医学),昆虫を用いたペットフードの試作(家庭科,実習,問題解決方法の検討)などのシナリオを作成した。 2.昆虫を用いた理科実験(担当 島田 順):実験,観察を中心として,(1)ミズスマシは何故浮いていられるのだろう(2)昆虫の眼や羽の構造(複眼の構造と虫がみた世界)(CG),羽の構造と色素,玉虫の金属色の解明,チョウの季節型(地学に発展),鳥の防除と昆虫の目の形と色(3)昆虫の構造色からヒントを得た最新の繊維などについてのシナリオと映像を作成した。 3.蚕と絹のアーカイブス(担当 濱野国勝):人間の歴史と昆虫との係わり合いを通じて,生物学から歴史,社会,経済,工業,地理に発展させるシナリオと映像を作成した。特に,(1)近代日本と養蚕業(2)昆虫産業(養蚕業の実写映像)の進歩(3)シルクロードと絹の文化(海外取材)などのシナリオに即して実写映像,解説,取材を行った。 4.何故理科から離れなかったか(担当 金勝一樹):東京農工大学農学部1年次学生との基礎ゼミナールを通じて,「何故理科から離れなかったか」というテーマで「理科離れ」の要因を解析した。その結果,(1)教科書に記載されている事実を確かめられる楽しさ(2)物事の本質に迫れる喜びと解決方法の検索の楽しさ,などが明らかとなった。また,中学生に対する「理科室に常備しておいてほしい物品」アンケート(約400名)を実施したところ,自分が直接触れて体験できるものを欲していることが明らかとなった。
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