2004 Fiscal Year Annual Research Report
科学のオーセンティックアセスメントを浸透させるデジタルポートフォリオ・ライブラリ
Project/Area Number |
15020252
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山口 悦司 宮崎大学, 教育文化学部, 助教授 (00324898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舟生 日出男 茨城大学, 人文学部, 助教授 (20344830)
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Keywords | オーセンティックアセスメント / デジタルポートフォリオ / CSCL / コンセプトマップ / 概念地図 / 理科教育 |
Research Abstract |
1.デジタルポートフォリオ・ライブラリ構築システムの開発 科学のオーセンティックアセスメントを手軽に実現できるシステムを開発した.このシステムには,児童・生徒の学習履歴を記録する「デジタルポートフォリオ作成機能」,学習履歴を分析する「アセスメント機能」,学習履歴を公開する「ライブラリ機能」が実装されている. 2.教師のオーセンティックアセスメント支援 宮崎県内の小学校にシステムを導入し,教師を対象とした実証実験を行った.その結果,システムが教師のオーセンティックアセスメント支援に対して有効であることを明らかにできた.公立小学校6年生の理科「電流と電磁石」で本システムを利用した教師は,児童の学習履歴を分析し,児童の磁力に対する考えの変容のプロセスを単元の展開に即して評価できていた.また,公立小学校5年生の理科「てんびんとてこ」で本システムを利用した教師は,児童の思考過程に基づいて次時以降の授業を計画する,すなわち,学習指導に活かされるオーセンティックアセスメントを実現できていた. 3.児童・生徒の興味・関心と学力の向上 兵庫県内の中学校にシステムを導入した実証実験の結果,システムが生徒の興味・関心と学力の向上に対して有効であることを明らかにできた.例えば,システムを導入しなかった「自由落下」については,調査校の正答率と全国の正答率との差が有意ではなかった.これに対して,システムを導入した「力学的エネルギー」については,調査対象の正答率が全国の正答率よりも有意に上回った. 4.科学のオーセンティックアセスメントの浸透 システム公開,公開型ワークショップ,公開型シンポジウム,公開授業を通して開発したシステムと活用ノウハウを幅広く普及した結果,22都道府県,計41の学校・教育センターに科学のオーセンティックアセスメントを浸透させる手がかりを得た.
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Research Products
(7 results)