2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15021219
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松原 孝俊 九州大学, 韓国研究センター, 教授 (20150378)
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Keywords | 在外日本典籍データベース作成 / 朝鮮本 / 朝鮮活字研究 / 朝鮮の印刷文化 |
Research Abstract |
過去2年間の研究展開を踏まえて、まず着手したのは、日本の国外に所蔵されている日本関係資料を、だれが、いつ、どこで、何を、どのような形(悉皆調査か部分調査か)で調査を展開して、その調査結果をいかなる形式で公表したのか、に関する調査研究に努めた。この数年に限っても、科研費による海外調査が許可されることによって、急激に海外調査が展開されたが、残念ながらその大枠を知る機会が少なかった。その反省を踏まえて、2003年12月13日、14日の両日に渡り、「在外日本資料データベース会議」を共催し、60名の参加を得て、活発な討議を交わすことができた。 その開催に併せて、1945年以後に公表された「在外日本資料を取り扱った論著、論文、総説」などの網羅的把握に努め、それを中間報告段階であったが、それを報告書として刊行した。 その一方で、朝鮮本に関する調査研究を進め、主に朝鮮王朝時代に作成された活字に関する研究を展開した。具体的には、乙亥字や実録字などの各活字に関する研究史を辿り、論著及び論文の収集に努めたばかりでなく、その活字別の特徴を提示した。加えてその活字がどのような典籍に活用され、その使用開始年はいつで、いつまで使用され、だれが、どこで使用し、何部作成したかなどを具体的に解明するために、ソウル大学校奎章閣所蔵朝鮮本の活字別目録作成などの調査研究に着手して、その成果を得つつある。これは、朝鮮の印刷文化の実相を解明することであり、平成16年度に予定される最終年度報告書に結実させたい。
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Research Products
(2 results)