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2003 Fiscal Year Annual Research Report

東アジアにおける漢文受容と角筆使用の関係について

Research Project

Project/Area Number 15021232
Research InstitutionMatsuyama Shinonome College

Principal Investigator

西村 浩子  松山東雲女子大学, 人文学部, 助教授 (20248339)

Keywords角筆文献 / 敦煌文献 / 漢文受容
Research Abstract

平成15年度においては、国内の調査は、岡山大学附属図書館・富山県立図書館・滋賀県野洲町大篠原小澤家での角筆文献調査を行ない、角筆文献を発見した。
国外においては、SARSの影響もあり、アジアにおける角筆文献調査は次年度に回し、その代わりイギリスの大英図書館における敦煌文献の角筆文献調査を行なった。この、大英図書館の調査では、敦煌文献S.4052の「大般若波羅蜜多経宣演」およびS.735の「瑜伽師地論巻第二十八」を調査した。これらは、1993年に吉澤康和教授によって角筆の書入れの存在が明らかにされているものである。今回は、時間的な制約もあり、S.4052の追調査を中心に行なった。その結果、以下のことが明らかになった。
(1)既に指摘されている角筆の漢字の書き入れが確認できた。
(2)角筆による短い斜線を、数多く確認することができた。斜線があるのは、誤写した漢字の訂正箇所や、誤脱した漢字の補入部分であった。このことから、本文を書写した後、本文との校合が行なわれたことがわかる。
(3)S.4052は、本文は行書体で書かれており、誤写字形が同じ漢字に集中している。しかも同じ誤りである。ここから、原本の本文の行書字形を特定の文字に見誤って書い能性が高い。
本文の区切れとなる朱点の下に、四角形の印が角筆で書き入れられている。朱点を入れる箇所をあらかじめ示しておいたと考えられる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 柚山俊夫, 西村浩子: "愛媛県内における古文書調査と角筆文献発掘調査"松山東雲女子大学人文学部紀要. 第12巻. 25-36 (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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