2003 Fiscal Year Annual Research Report
細胞運動を制御するCDMファミリー分子のシグナル伝達の解明とその機能解析
Project/Area Number |
15024253
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60243961)
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Keywords | 細胞運動 / Rac / シグナル伝達 / 細胞骨格 |
Research Abstract |
がん細胞の浸潤、転移の機構を解明するためには、細胞運動の制御機構の理解が不可欠である。細胞運動には、細胞の極性化と細胞骨格の再構築が必須であり、これらはいずれもRho、Rac、Cdc42といった低分子量G蛋白質によって制御されている。この中でもとりわけRacは、葉状突起とよばれるアクチンに富んだ突起を形成することで細胞運動の際の駆動力を提供する。CDMファミリー分子DOCK2及びDOCK180はいずれもRac活性化を介して細胞運動を制御していると考えられるが、その分子機構は不明である。本研究はDOCK2、DOCK180の機能並びにそのシグナル伝達を解明することを目的としており、本年度は以下の点を明らかにした。 1)DOCK2がT細胞抗原受容体の下流で機能し、免疫シナプス形成を介してT細胞の分化、成熟、増殖応答を制御することを明らかにした。 2)DOCK180の各機能ドメインの意義を明らかにすべく、コンディショナルノックアウトマウスの作製を行った。 3)DOCK2がCED-12の哺乳類ホモログであるELMO1とSH3ドメインを介して会合することを示すと共に、DOCK2-ELMO1相互作用がDOCK2によるRac活性化に必須であることを明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Sanui T et al.: "DOCK2 is essential for antigen-induced translocation of TCR and lipid rafts, but not PKC-θ and LFA-1, in T cells."Immunity. 19. 119-129 (2003)
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[Publications] Sanui T et al.: "DOCK2 regulates Rac activation and cytoskeletal reorganization through the interaction with ELMO1."Blood. 102. 2948-2950 (2003)
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[Publications] Sakguchi S et al.: "Thymic generation and selection of CD25^+CD4^+ regulatory T cells : implications of their broad repertoire and high self-reactivity for the maintenance of immunological serf-tolerance."Novartis Found Symp.. 252. 6-16 (2003)
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[Publications] 讃井 彰一 他: "CDMファミリー分子DOCK2による免疫シナプス形成の制御"細胞工学. 22. 1204-1207 (2003)
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[Publications] 讃井 彰一 他: "免疫応答におけるリンパ球の動態-HCH欠損マウスの情報"感染・炎症・免疫. 33. 52-54 (2003)