2003 Fiscal Year Annual Research Report
小脳皮質・小脳核の分子コンパートメントと小脳入出力神経回路
Project/Area Number |
15029216
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
杉原 泉 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60187656)
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Keywords | 下オリーブ核 / 小脳 / ビオチン化デキストラン / 登上線維 / ゼブリン / アルドラーゼC / ラット / 神経解剖学 |
Research Abstract |
小脳皮質と小脳核の入出力神経回路には、小脳の機能区分に対応した比較的規則的な結合のパタンが存在すると予想される。この結合のパタンの解析のための有用な手がかりとして、小脳の分子コンパートメントに注目した。小脳の分子コンパートメントは小脳皮質を縞模様状に区分し、小脳の発生と機能に深く関わる構造を示すものであると推測されているが、それは未だ十分に解明されていない。そこで、分子コンパートメントに対する、特異性と親和性が高い優れた抗体(抗aldolase C抗体)を独自に作成し、ウェスタンブロッティング法により、抗体の特異性を確認した。(aldolase Cはzebrinと呼ばれているマーカー抗原の本体である。)小脳の連続切片において、この抗体を用いてaldolase C分子コンパートメントを標識し、その構築を小脳全体で詳細に解析し、平面的地図として表した。更に、小脳皮質に投射する登上線維を、ビオチン化デキストランの下オリーブ核の各所への微量注入によって標識し、それの存在する分子コンパートメントを二重染色によって同定した。この解析により、ほとんどすべてのaldolase C分子コンパートメントに対する登上線維投射が、下オリーブ核のどの部分に存在するかを同定することができた。具体例を挙げれば、aldolase C陰性のコンパートメントは、体性感覚の入力受ける部分であることが分かった。 以上の結果、(1)下オリーブ小脳投射のトポグラフィーは、aldolase C分子コンパートメントを区別してみると、非常に単純に解釈できること、および(2)aldolase C分子コンパートメントは小脳の機能区分に密接に関係していることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sugihara, I.: "Post-lesion transcommissural growth of olivary climbing fibres creates functional synaptic microzones."Eur.J.Neurosci.. 18・11. 3027-3036 (2003)
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[Publications] Sugihara, I.: "Functional compartmentalization in the flocculus arid the ventral dentate and dorsal group y nuclei : An analysis of single ollvocerebellar axonal morphology."J.Comp.Neurol.. 470・2. 113-133 (2004)