2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路形成におけるmDiaを介する低分子量G蛋白質間の協調作用の解明
Project/Area Number |
15029260
|
Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
富永 知子 生理学研究所, 助教授 (00280587)
|
Keywords | 低分子量Gタンパク質 / Rho / mDia / 軸索進展 / 成長円錐 / 中枢神経系 / 細胞運動 |
Research Abstract |
Rhoの標的蛋白質であるmDiaおよびmDiaを介する新たな情報伝達経路の解析によって、細胞運動の時・空間的制御機構を解明し、神経の成長円錐の形態維持・軸索伸長過程への寄与を検討した。 1)mDia結合蛋白質DIPを介した低分子量G蛋白質間の協調作用 新規mDia結合蛋白質DIPを見いだしていたが、非神経細胞を用いた解析から、DIPがGrowth Factor刺激によりSrc依存的にチロシンリン酸化されること、同時にp190RhoGAP、Vav2がリン酸化されることを見いだした。すなわちDIPのSrcによる活性化に伴い、Rhoの不活化、Racの活性化が起こることを確認した。また、この情報伝達にともないDIPが細胞運動を調節することを示した。以前の報告と併せRho-mDia-Src-DIPを介したRhoへのnegative feedbackとRacの活性化という低分子量G蛋白質間の協調作用の存在、およびその機構の細胞運動への関与を示した。 2)mDiaの軸索伸展作用におけるDIPの役割 一昨年度に報告したmDiaによる軸作伸展作用へのDIPの情報伝達経路の関与を検討した。PC12細胞のNGF刺激により、DIPと同時にp190RhoGAPもリン酸化されることを確認した。さらに、PC12細胞においてRas依存的な軸索伸展効果がDIPのwild typeで促進されること、mDiaによる軸索伸展促進作用がDIPのdominant negative体で抑制されることを確認した。 3)mDia, DIPの中枢神経系における発現 mDia, DIPの中枢神経系での部位特異的な発現を発生初期から検討し、両者が小脳、海馬等において発現し、両者が共局在することをin situ hybridazation,免疫組織学的に確認した。
|
Research Products
(6 results)
-
-
[Journal Article] DIP (mDia interacting protein) is a key molecule regulating Rho and Rac in a Src dependent manner.2004
Author(s)
Meng, W., Numazaki, M., Takeuchi, K., Uchibori, Y., Ando-Akatsuka, Y., Tominaga, M., Tominaga T.
-
Journal Title
EMBO J. 23
Pages: 760-771
-
-
[Journal Article] mDia inhibits the DNA-binding ability of Pax6 and changes the pattern of neurite extension in cerebellar granule cells through its binding to Pax6.2002
Author(s)
Tominaga, T., Meng, W., Togashi, K., Urano, H., Alberts, AS., Tominaga, M
-
Journal Title
J.Biol.Chem. 277
Pages: 47686-47691
-
-