2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15030234
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
影山 裕二 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (90335480)
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Keywords | non-coding RNA / ゲノム / ショウジョウバエ / in silicoスクリーニング |
Research Abstract |
近年の研究から、生物のゲノムには予想をはるかに超える数のmRNA-like no-coding RNA遺伝子が存在することが強く示唆されている。本研究課題ではショウジョウバエをモデル系とし、1)ショウジョウバエゲノム中にいくつのmRNA-like non-coding RNA遺伝子が存在するのか、2)これらnon-coding RNA遺伝子の生体内の機能は何かを明らかにすることを目標とする。現在までの成果について以下に述べる。 1)全長の塩基配列が明らかにされている10,165のショウジョウバエcDNAを対象にin silicoスクリーニングを行い、219個のmRNA-like non-coding RNA遺伝子候補を見い出した。このうちアンチセンスRNA遺伝子は79個、イントロン中に存在するものが25個あり、他の遺伝子と重複しない形で存在するもの(non-overlapping non-coding RNA)か115個であった。ほとんどの候補遺伝子が比較的短いORF(100アミノ酸以下)を持ち、スクリーニングが有効に働いていることが示唆された。 2)in situハイブリダイゼーション法により、115個のnon-overlapping non-coding RNAのうち、78個について発現解析を行った。これらnon-codingRNAの約半分(38個)が胚発生期に発現しており、特に神経系において特異的に発現するものが多く見られた(12個)。これらの組織特異的なnon-coding RNAについては、さらにRNAiによる機能阻害を行う予定である。
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