2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15031219
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
橋本 隆 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (80180826)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 敬二 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (80273853)
|
Keywords | アラビドプシス / チューブリン / 左右性 / 突然変異株 / ねじれ / 微小管 |
Research Abstract |
1.微小管重合阻害剤に対する感受性が野生型と異なる変異株をスクリーニングすることにより、多数のチューブリン変異株を得た。変異株は簡単なマッピングにより推定した変異座の近傍のチューブリン遺伝子をシーケンスすることにより変異を同定し、引き続き変異チューブリンを導入した形質転換植物体を作製することにより、原因遺伝子を確定した。これらの変異株は右または左巻きねじれを示し、ほとんどが半優性変異であり、チューブリンのアミノ酸置換変異であった。また、異なるチューブリン遺伝子の同じアミノ酸変異も5箇所のアミノ酸変異で得られた。変異が見つかったチューブリン遺伝子はアラビドプシス幼植物で発現量の多い遺伝子である傾向があった。 アミノ酸変異箇所とねじれ方向の関連を調べたところ、チューブリン二量体内のαβ接触部位の左巻き変異が合計5種、二量体間の接触部位の変異は右巻きが2種で左巻きが3種、微小管原繊維間の横方向の接触部位における変異は右巻きが10種に対して左巻きは1種のみであった。また、αチューブリンのGTPase活性化領域の変異が見つかり、変異株は右巻きの表現形を示した。この領域の変異はβチューブリンのGTPaseが活性化されにくくなるため、微小管プラス端のGTPキャップ領域が増大し、微小管の脱重合が阻害されると考えられる。 2.GFPをβチューブリンのN末端に融合したGFP-TUBを強制発現させた植物体、およびGFP-MAP4をある程度発現させた植物体は野生型の表現形を示した。そこで、これらのアラビドプシス系統を用いて、in vivoにおける表層微小管の動態をスピンディスク型共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察した。微小管1本1本における、伸長速度、脱重合速度、catastrophe頻度、rescue頻度などを計測したところ、表層微小管はかなりダイナミックな動態を示すことが明らかになった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] F.Kumagai: "γ-Tubulin distribution during cortical microtubule reorganization at the M/G1 interface in tobacco BY-2 cells."Eur.J.Cell Biol.. 82. 43-51 (2003)
-
[Publications] T.Hashimoto: "Dynamics and regulation of plant interphase microtubules : a comparative view."Curr.Opin.Plant Biol.. 6. 568-576 (2003)
-
[Publications] T.Abe: "Microtubule defects and cell morphogenesis in the lefty1 lefty2 tubulin mutant of Arabidopsis thaliana"Plant Cell Physiol.. 45. 211-220 (2004)
-
[Publications] K.Nakajima: "SPIRAL1 encodes a plant-specific microtubule-localized protein required for directional control of rapidly expanding Arabidopsis cells."Plant Cell. 16(In press). (2004)