2003 Fiscal Year Annual Research Report
カルネキシンおよびカルレティキュリンのノックアウトマウス作製とその機能解析
Project/Area Number |
15032230
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊川 正人 大阪大学, 遺伝情報実験センター, 助手 (20304066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 直和 大阪大学, 遺伝情報実験センター, 学術振興会特別研究員
岡部 勝 大阪大学, 遺伝情報実験センター, 教授 (30089875)
|
Keywords | カルネキシン / カルレティキュリン / ノックアウト / コンディショナル / cre / loxPシステム / カルメジン / 精巣 / 受精 |
Research Abstract |
カルネキシンおよびカルレティキュリンは細胞の小胞体に局在し、膜・分泌蛋白質が成熟する過程でその品質管理に重要なレクチンシャペロンとして機能する。しかしいずれも体細胞に普遍的に発現するために、ノックアウトマウスを作製する胚性致死もしくは生まれても発育不全のために成熟個体での機能解析を行うことは不可能であった。そこで我々は、cre/loxPシステムを用いることにより、これらのシャペロンを任意の組織や細胞・時期特異的(コンディショナル)に欠損するマウスを作製し、成熟個体でその機能解析を行うことを計画した。 これまでにカルネキシンのコンディショナルノックアウトを作製するためのプラスミドベクターを構築し、ES細胞への導入を行った。PCRスクリーニングにより、相同組み換えを起こしたES細胞を得ており、現在はキメラマウスを作製している。並行してカルレティキュリンのコンディショナルノックアウトベクターを構築しているが、相同領域として必要な長腕が上手く増幅されず手間取っている。状況により、欠損させるエクソンの領域を変更するなど改善したい。 また我々は精巣特異的にこれらのシャペロンをノックアウトすることを計画している。そこで、プロタミンやカルメジンプロモーターの制御下に精巣特異的にcreリコンビナーゼを発現するトランスジェニックマウスを作製した。レポーターマウスとの交配実験により、精細胞特異的にloxPサイトでの組み換えが起こることを確認している。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Ikawa M, Tanaka N, Kao W, Verma I: "Generation of transgenic mice using lentiviral vectors : a nove preclinical assessment of lentiviral vectors for gene therapy"Mol Ther. 8(4). 666-673 (2003)
-
[Publications] Tergaonkar V, Bottero V, Ikawa M, Li Q, Verma I: "IkappaB kinase-independent IkappaBalpha degradation pathway : functional NF-kappaB activity and implications for cancer thepray"Mol Cell Biol. 23(22). 8070-8083 (2003)
-
[Publications] 伊川正人, 磯谷綾子, 岡部勝: "GFPマウスを用いたイメージング"Bioベンチャー. 3(6). 86-88 (2003)
-
[Publications] Inoue N, Ikawa M, Nakanishi T, Matsumoto M, et al.: "Disruption of mouse CD46 causes an accelerated spontaneous acrosome reaction in sperm."Mol Cell Biol. 23(7). 2614-2622 (2003)
-
[Publications] Kuramochi-Miyagawa S, Kimura T, Ijiri TW, Isobe T, et al.: "Mili, a mammalian member of piwi family gene, is essential for spermatogenesis."Development. 131(4). 839-849 (2004)