2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15040219
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
星 元紀 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (20012411)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 緑 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00211574)
|
Keywords | 生理活性 / 糖鎖 / 発生・分化 |
Research Abstract |
キヒトデでは卵外被であるゼリー層中の3成分(ARIS:先体反応誘起物質、Co-ARIS、asterosap:精子活性化ペプチド)が先体反応の誘起に関っている。高pH海水や高Ca海水中では、ARISのみで先体反応を誘起出来るが、正常海水中ではARISとCo-ARIS、またはARISとasterosapが必要である。これら3者が共存すると、卵ゼリーの活性を完全に再現できる。ARISはL-フコースに富んだ硫酸化糖タンパク質であり、直鎖型糖鎖の末端にあるXyl-Gal-Fuc(SO3^-)-Fuc(SO3^-)-Fucの5糖の繰り返し構造(Fr.1)が活性の最小単位となり、種特異性はARISが担っていると考えられている。本課題では、活性最小単位をもつ糖鎖の全体構造と、ARIS受容体の同定を目標としている。 前者については、この糖鎖のコア部分は、(→3Galp1→3Fucp1→3Galp1→4HexNAcp1→4HexNAc(6-OSO_3^-)p1→6Gal(4-OSO_3^-)p1→3HexNAc1→)_<n>100>であることが明らかとなり、この構造にXyl-Gal-Fuc(SO_3^-)-Fuc(SO_3^-)-Fucがつながっていると予想される。 後者については、精子の,61.4,54.2,49.3kDa膜蛋白質が候補としてあげられているが、いまだ、同定するには至っていない。現在、精子膜脂質ラフト精製から、この受容体の同定を薦める一方、ARISと共沈する蛋白質を探索することからもこの受容体の同定をはじめている。
|
-
[Publications] Midori Matsumoto: "A sperm-activating peptide controls a cGMP-signaling pathway in starfish sperm"Developmental Biology. 260. 314-324 (2003)
-
[Publications] H.M.M.Jayantha Gunaratne: "Biochemical Characterization of Inner Sugar Chains of Acrosom Reaction-Inducing Substance in Jelly Coat of Starfish Eggs"Glycobiology. 13. 567-580 (2003)