2003 Fiscal Year Annual Research Report
ES細胞のinvitro分化系とRNA干渉法を用いたヘパラン硫酸/ヘパリンの解析
Project/Area Number |
15040223
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
相川 順一 独立行政法人理化学研究所, 細胞生化学研究室, 先任研究員 (10260192)
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Keywords | ヘパラン硫酸 / ヘパリン / N-deacetylase / N-sulfotransferase / CHO-K1細胞 / siRNA |
Research Abstract |
本研究は細胞表層や細胞外マトリックスに呈示されているヘパラン硫酸/ヘパリンが、生体の発生、分化、恒常性維持にどのように関与するかを、よりin vivoにより系において明らかにすることを目的としている。そこで、特にN-硫酸化を担う脱N-アセチル/N-硫酸転移酵素(N-deacetylase/N-sulfotransferase(以下、NDSTと略す)に着目し、RNA干渉法を用いてその各アイソザイムの生物学的意義をEmbryonic Stem Cell(以下、ES細胞と略す)などの培養細胞のin vitro系において解析することで、1.NDSTの誘導型RNA干渉ベクターの構築と有用性の証明、2.脳・神経系細胞への分化、維持におけるNDSTの寄与、を明らかにしたいと考えている。本年度はまず、 NDST特異的siRNAベクターの構築 NDST1及びNDST2に関して、マウス及びヒトの間で共通な配列を有する22塩基対を選択し、該当オリゴDNAを既成のRNA干渉用small intereferece RNA発現型ベクターに組み込むことにより、NDST1及びNDST2特異的siRNAベクターを構築した。 誘導型siRNAベクターの開発とその有用性の検証 誘導型siRNAベクターをES細胞び導入する前に、そのモデルとしてCHO-K1細胞に着目した。部位特異的組み換えサイトを導入されたCHO-K1細胞にTetracycline Repressorを発現可能なプラスミドDNAを導入し、安定発現株を得た。ベクターに組み込んだGFPの発現の誘導を指標にモデルとなりうる細胞を絞り込んだ。 なお、既に報告されているES細胞のneuronへの分化法は既に試薬会社よりキット化されており、再現性が保証されていると考え、実施しなかった。
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