2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15068203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村井 章介 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30092349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 公明 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (50171476)
榎本 渉 東京大学, 東洋文化研究所, 助手 (60361630)
宮武 正登 佐賀県立名護屋城博物館, 学芸員(研究職)
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Keywords | 日本 / 韓国 / 中世 / 港湾 / 都市 / 考古学 / 歴史 / 対外関係 |
Research Abstract |
2004年6月18日から23日にかけて、韓国慶尚道において中世港町の景観踏査および史料調査を行なった。調査の焦点は主に3点である。 (1)中世日朝関係において漁民との関係で登場する巨済島、および朝鮮王朝より指定された倭人居留区である三浦のうち、薺浦・塩浦を踏査し、その立地条件を確認する。巨済島は海上から見た景観を調査する予定であったが、台風のため断念し、陸上調査に変更した。薺浦・塩浦については埋め立てによる地形の変化が著しく、昔の航空写真との比較による地形の考察も行なった。 (2)鎮海・齊浦海底遺跡の遺物を実見する。 (3)韓国の古地図史料についての所在状況の確認と実見。特に東亜大学校所蔵の巨済島地図に倭人関係の地名を見出したことは意義深い。 ついで2005年3月3日から8日にかけて、大分県において中世港町の踏査・史料調査を行なった。調査の主な眼目は以下の通りである。 (1)中世都市及びその周辺の山城に関する近年の発掘調査成果を確認し、遺跡を実見した。特に豊後府内の発掘成果は、南蛮貿易の実態解明を行なう材料となり得る。 (2)個人・博物館所蔵の史料を調査した。特に国東町の岐部町では未発表の中世文書案文を見出し、佐賀関早吸日女神社では、近世の港の様子を描いた絵馬の写真を入手した。 (3)貿易・海運の拠点となった港湾やその周辺の寺社、陸上交通路・鉱山などの立地条件を確認する。この地域の港湾は埋立が進んでいるものが多いが、地元の古老の話や古絵図などから、地形の復元をある程度行なうことができた。
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Research Products
(4 results)