2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15068203
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村井 章介 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30092349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 公明 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授 (50171476)
榎本 渉 東京大学, 東洋文化研究所, 助手 (60361630)
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Keywords | 日本 / 韓国 / 中世 / 港湾 / 都市 / 考古学 / 歴史 / 対外関係 |
Research Abstract |
2005年5月24日から30日までの期間に、韓国西部において、港湾都市遺跡および沿海部に点在する高麗時代の倉庫址遺跡や倭寇関係遺跡を調査し、その結果、以下のような知見を得た。 (1)倭寇への備えとして設置された鎮の遺跡を調査し、港湾との不可分の関係を確認するとともに、日本の中世城館と港湾との関係との類似性を認識した。 (2)高麗・朝鮮時代の鎮や倉は、あくまで官僚制下の官衙である点や地形をそれほど改変せずに城壁を廻らしている点で日本の中世城館との相違があることを認識した。 (3)高麗史に記された倭寇の移動ルートが内陸部にまで入りこんだ交通の主要ルートと一致することを見出した。 11月23日から27日には、島根県の出雲半島と隠岐諸島で調査を実施し、その結果、以下の知見を得た。 (1)出雲守護所の所在地であり隠岐への渡口でもある美保関、出雲大社門前の杵築、隠岐の政治的中心の西郷などをフィールドに、港町の内部構造について、城館・寺社・道路等の配置に注目しながら考察を試みた。 (2)隠岐島前の文献史料として有力な焼火神社と村上家で史料調査を実施し、おもなものを写真撮影した。 (3)江戸前期の文献を手がかりに、当時の海上交通ルートの要所であった港湾を視察し現在のルートとの相違を確認した。
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Research Products
(7 results)