2006 Fiscal Year Annual Research Report
中世東アジアの交流・交易に関する新研究戦略の開発・検討
Project/Area Number |
15068211
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
池田 栄史 琉球大学, 法文学部, 教授 (40150627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊見山 和行 琉球大学, 教育学部, 教授 (40211403)
佐伯 弘次 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (70167419)
上原 靜 沖縄国際大学, 総合文化学部, 助教授 (40320519)
後藤 雅彦 琉球大学, 法文学部, 助教授 (30291553)
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Keywords | 交流・交易 / 中世東アジア / 奄美諸島 / グスク / 中世城館 / 境界領域 |
Research Abstract |
今年度に実施した主な調査・研究は下記の通りである。 まず、本研究では中世遺跡の調査方法として、物理学的探査手法の採用を試みており、その一環として、この分野の研究者からの情報を得ることを目的とする日本文化財探査学会沖縄大会を共催した。また、この際に窯跡などの焼成遺構の調査に有効である磁気探査装置に関する情報を確認し、フラックスゲート磁力計の導入を図った。 次に、南九州の中世城郭・城館的遺跡の把握を目的として、鹿児島県肝属郡東串良町下伊倉城跡、および大島郡喜界島志戸桶七城遺跡の測量調査を行なった。下伊倉城跡では二重に巡らされた濠部分の測量、七城遺跡では遺跡の背後に構築された堀切と石列の測量を行なった。また、下伊倉城では地下レーダをはじめとする物理学的遺跡探査手法の導入に関する予備調査も行なった。 この他、中世の交易関係資料の調査として、カンボジアシュムリアップ州クナ・ポー窯跡群の試掘調査、沖縄県名護市内出上高麗瓦の資料調査、鹿児島県大島郡喜界島城久遺跡群出土資料の調査などを行なった。クナ・ポー窯跡群はアンコール時代の窯跡であり、カンボジアにおける窯業システムを把握し、東アジア地域の窯業遺跡と比較することを目的とする。名護市出土高麗瓦は朝鮮半島高麗時代の技術導入が図られたと考えられる窯跡の探索、城久遺跡群出土遺物は周辺地域から持ち込まれた陶磁器交易システムの解明を目的とする。 なお、これまでの調査成果について、一般の人々に周知化するための公開シンポジウム『古代・中世の境界領域-キカイガシマの位置付けをめぐって-』を奄美大島および喜界島で開催した。述べ600名以上の参加者があり、中世において日本の西南端とされるキカイガシマの比定と、ここを通して琉球列島へ及んだ社会的・文化的影響の歴史的評価について、考古学・歴史学など関連分野からの総合的検討を行なった。
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Research Products
(6 results)