2005 Fiscal Year Annual Research Report
教育研究機関における労働安全衛生の管理に関する研究
Project/Area Number |
15069206
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
藤田 委由 島根大学, 医学部, 教授 (70173440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 肇 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90107821)
山崎 裕康 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (10102922)
天野 宏紀 島根大学, 医学部, 助手 (80293033)
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Keywords | 教育学 / 有害化学物質 / 衛生 / 環境対応 / 社会医学 |
Research Abstract |
平成16年3月に国立大学93校に、独立法人化に伴う労働安全衛生の管理状況をアンケート調査した。国立大学法人35校、150学部より回答があった。「化学物質の取り扱いなし」の36学部と「化学物質の取り扱いあり」の114学部に分類し労働安全衛生管理の状況を検討した。結果を要約すると、(1)安全衛生委員会「あり」の割合は「化学物質の取り扱いあり」の学部で78%、「化学物質の取り扱いなし」の学部で74%と著しい違いは認められなかった。(2)一般健康診断の実施率は「化学物質の取り扱いあり」の学部と「化学物質の取り扱いなし」の学部はいずれも97%以上の高率であった。(3)労働衛生保護具の利用率は「化学物質の取り扱いあり」の学部で86%と高率であった。(4)労働安全衛生教育「あり」の割合は「化学物質の取り扱いあり」の学部で43%に認められた。(5)化学実験をしている時、ヒヤリ体験や事故を起こしたことが「あり」の割合を観察した。「化学物質の取り扱いあり」の学部の研究者で39%、学生で49%がヒヤリ体験や事故を起こしたことが「あり」であった。本研究の結果より、労働安全衛生法による管理組織は各国立大学法人で整備されているが明らかになった。今後の方向性としては安全衛生マネジメントシステムが導入して安衛法の管理組織と連携させることが大学の研究現場の実態としての安全管理が推進できると考えられる。 「化学物質の取り扱いあり」の学部の学生の半分近くがヒヤリ体験をしていることから、これらのヒヤリ体験が現場のリスク低減に繋げる仕組みが大きな事故を防止する上で効果的ある。また、研究現場がこのようなヒヤリが起こりうるようなリスクを抱えている現状であることから、これを改善する対策が求められる。安全衛生マネジメントシステムはこのようなリスク低減に研究室全員で取組む自主管理システムであるので、このようなシステムの導入の効果が期待される。
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Research Products
(4 results)