Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 博昭 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60128395)
原 武史 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (10283285)
周 向栄 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00359738)
佐井 篤儀 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50178464)
松原 友子 名古屋文理大学, 情報文化部, 助教授 (30279963)
|
Research Abstract |
本研究の目的は,各種医療画像において,正常構造理解の観点から異常部位の自動識別法の開発を行うことであり,このような新しい手法に基づく知的コンピュータ支援診断(CAD)システムを構築することである.本年度は,主に「画像データベースの高度化」と「正常構造理解の処理手順のさらなる開発」を中心に研究を遂行した. 「画像データベースの高度化」に関しては,これまで収集したCT画像と医師の診断結果を併せて,より高度化されたデータベース(DB)の開発を行った.具体的には,医師の診断結果に基づいて,全ての症例を病名ごとに整理し(主要な臓器は19項目に分類,さらに各臓器に諸症状によって4〜31項目に分ける),異常症例のデータベースの作成を行った.さらに,RDBMS(Relational Data Base Management System)に基づいて,計算機の中に,より高度なDBの構築を進めた.これによって,CT画像の整理番号,撮影パラメータ,診断結果,および実験結果などを含む全ての情報が電子化され,計算機で容易に検索ができるようになった. 「正常構造理解の処理手順のさらなる開発」に関しては,体幹部領域におけるCT画像を主な対象とし,基本的な正常構造物(臓器等)の正確な自動抽出ができるための臓器モデリング化手法の開発と性能評価を行った.認識に成功した症例から,人体の解剖学構造の特徴量を計測し,統計的な分布を計測した.これによって,処理手順を実行するときに,処理パラメータの最適化や処理結果の妥当性の検証を自動的に行うことが可能となり,処理手順の汎用性の向上が期待できる.また,処理手順の性能評価についても検討を始め,初期的な実験結果として,専門医師の判断により`,肝臓領域のgold standardを130症例について作成し,評価を行った.これによって,肝臓の抽出手順の性能を完全に定量的に確認できるようになった.
|