2006 Fiscal Year Annual Research Report
純回転輝線の観測による星間空間中の温かい水素分子数の決定
Project/Area Number |
15071204
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長田 哲也 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (80208016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院理学研究科, 教授 (50025483)
栗田 光樹夫 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助手 (20419427)
川田 光伸 名古屋大学, 大学院理学研究科, 講師 (50280558)
片坐 宏一 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・赤外サブミリ波天文学研究系, 助教授 (70242097)
岡本 美子 茨城大学, 理学部, 助手 (10343469)
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Keywords | 光学赤外線天文学 / 中間赤外線 / 水素分子 / 星間物質 / ファブリペロ分光器 / ピエゾ素子 |
Research Abstract |
望遠鏡の副鏡部を製作し、分光器の光学系を製作し、エタロンの試験・駆動部の試作を行なった。 [望遠鏡架台・光学系]主鏡は上松天体赤外線観測室で使用していた口径1mのものを用いてF比を変更するため、その(わずかに楕円側に非球面指数を持つ)主鏡と組み合わせて広い視野で収差の少ない光学系となるよう、副鏡を設計し製作した。さらに、インストルメントローテータを設計した。トラス構造を多用した超軽量架台と同様のものである。 [ファブリペロ分光器]本研究の開発要素の中心が2つある。表面精度良く熱サイクルに強いエタロンを製作することと、そのエタロンを極低温で正確に駆動し変位を測定することである。 エタロンの基板(ZnSe)の冷却試験を続け、その結果、はく離などがなく、仕様をほぼ満たすものが製作できたことを確認した。エタロンを駆動するピエゾ素子は、アクチュエータを低温で動作試験し、選定して伸縮量とヒステリシスを測定しているが、低温から室温に戻す際に壊れることがあり、どのようなピエゾ素子が良いのか試験を続けている。また、ピエゾの変位を測定するセンサーとしては、低温で動作する静電容量型のものとともに光学干渉を用いたものも製作して、試験を進めている。 [検出器電子回路]中間赤外線アレイ検出器のソケット部とそれに続く読み出し電子回路を製作した。読み出しのアナログ部はこれまでのものの改良で製作したが、デジタル部はメシア4システム(すばる望遠鏡の多くの装置やIRSF望遠鏡の観測装置SIRIUSに搭載)ではなく、汎用のボードを用いてロバストなものを製作した。温度コントローラは、SIRIUSに使用したものをコンパクトに改良した。 これらは、国際会議(SPIE)で発表した。
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Research Products
(6 results)