2004 Fiscal Year Annual Research Report
充填スクッテルダイト構造に創出する新しい量子多電子状態の展開の総括
Project/Area Number |
15072101
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
佐藤 英行 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80106608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榊原 俊郎 東京大学, 物性研究所, 教授 (70162287)
播磨 尚朝 神戸大学, 理学部, 教授 (50211496)
城谷 一民 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (90110692)
吉澤 正人 岩手大学, 工学部, 教授 (30220619)
宇田川 眞行 広島大学, 総合科学部, 教授 (70144889)
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Keywords | 充填スクッテルダイト / 重い電子系 / 多重極秩序 / ラトリング / 新奇超伝導 / 磁場誘起秩序 / 強相間電子系 / c-f混成効果 |
Research Abstract |
1.第2回研究会を東京大学物性研究所において(2004年6月28日-30日)、第3回を神戸大学(2005年1月6日-8日)において開催した。第2回は参加者90名、口頭発表39件、ポスター発表32件、に加え1時間のパネルディスカッションを加え、盛んな質疑応答が行なわれた。第3回は152名とこれまで最多の参加者があり、この領域研究者の着実な広がりが確認された。これは、発表数(口頭48件、ポスター55件)の増加にも現れている。内容的には、重い電子超伝導体PrOs_4Sb_<12>の超伝導状態と磁場誘起秩序相に関するものがなお多いものの、PrFe_4P_<12>の磁場//[111]方向近傍で見出されていた非フェルミ液体的な振る舞いが、極めて異方的な新しい磁場誘起秩序相の存在によること、充填スクッテルダイトの特異物性へのプニクトゲンのかごの中の希土類のラトリング効果の重要性を示唆する結果、など新しい展開が報告された。新物質としては、特にSm系で新結晶育成の成功、それに伴う興味深い物性の発見など新しい展開の報告がなされた。また、第3回の特徴として、これまで出遅れていた理論研究の報告が質・量共に急速に成長したことが上げられる。 2.計画班間、公募研究者や協力研究者間の情報交換・研究進展の促進を図るため、特に格子物性に的を絞り、計画班A04とA06を中心として、「格子物性からみた希土類充填スクッテルダイト」を広島大学にて開催した(平成16年12月2-4日)。 3.第3回研究会に行なわれた総括班会議において、評価委員より評価・意見をいただくと共に、2005年度に予定されている国際WS(2005年11月21-23日、於:東京)の大筋を決定した。 4.研究領域の研究者への情報提供に加え、より広範な情報発信を目差しHPの充実を進めるため、神戸大学での情報管理体制の整備を行なっている。
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Research Products
(6 results)