2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15073219
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
伊与田 正彦 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (50115995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑谷 善之 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (00234625)
三宅 由寛 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (00347270)
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Keywords | 半導性物性 / ナノ材料 / 分子性固体 / 有機導体 / 複核磁性体 |
Research Abstract |
近年、磁性-伝導性-光物性という複合機能を持った新しい機能材料が注目を集めている。このような新しい機能は「安定なラジカルを組み込んだπ電子系化合物」および「有機-無機複合系におけるd-π相互作用の可能な分子」を基本単位とする分子集合体の新しい物性として期待されているものである。本研究では、このような新しい機能性に着目して新しい機能性材料を構築し、その機能を調べると共に、自己集積能を持ったナノサイズの分子性導体にその機能を拡張することを目的とした。第2年目である今回は、テトラチアフルバレンの縮環した大環状アヌレンを分子設計し、合成して、その会合挙動を調べた。その結果、この分子が溶液中にもかかわらず自己会合し多量化していることを見いだした。さらに溶液中ではソルバトクロミズムを示す機能性色素であった。さらに、固体状態の分子にヨウ素をドープすると伝導性を示し、分子電線としての機能が発現した。先の研究と平行して、フェロセニルトロポン誘導体を配位子として持つ銅錯体についても研究した。これは同一分子内に鉄-銅-鉄という金属部位を持つ複核金属錯体であり、鉄部分を電解酸化することでこの三つの金属が分子内で強磁性相互作用する系であることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)