2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15074212
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
弘津 禎彦 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (70016525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石丸 学 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00264086)
平田 秋彦 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90350488)
松原 英一郎 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90173864)
市坪 哲 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40324826)
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Keywords | 金属ガラス / 構造解析 / 電子回折 / X線回折 / 動径分布解析 / その場観察 / 弾性挙動 |
Research Abstract |
弘津グループでは、電子線構造解析手法により金属ガラスの局所構造を調べ、ガラス形成能との相関を検討した。具体的には、ガラス転移を示さないFe_<80>B_<20>と明瞭なガラス転移を示すFe_<70>Nb_<10>B_<20>について電子線回折強度を測定し、動径分布解析を行った。さらにリバースモンテカルロシミュレーションにより,得られた干渉関数を再現する構造モデルを作成した。その結果、どちらの構造においてもBを中心としたプリズムクラスター、Feを中心としたbccおよび20面体的クラスターが、ボロノイ解析により多く見出された。特に、Fe_<70>Nb_<10>B_<20>において20面体的クラスターは比較的多く存在し、その中に結合長の短いFe-Fe原子対を多く含むことも明らかとなった。また、Nbを中心とするクラスターは14〜16の大ぎい配位数を持つことも示された。 松原グループでは、Fe84Nb7B9アモルファス合金のアモルファス構造を、放射光高エネルギーX線回折法を用いて調べ、その局所構造とナノ結晶化過程について調べた。また、Pd基金属ガラスにおいて、サブMHz領域の超音波をガラス転移近傍で照射した場合結晶化が著しく促進されることに注目し、金属ガラスの中でも極めて安定で知られている4元系PdNiCuP金属ガラスとそれより不安定な金属ガラスであるPdNiP金属ガラスを対象に、超音波下での結晶化挙動、析出する結晶相などについて詳しく調べ、比較検討し、マクロ構造モデルを構築して、それに基づいて結晶化誘起のメカニズムと金属ガラスの構造安定性のメカニズム解明のための研究を展開した。さらに、これらの研究で考察した研究結果を踏まえ、弘津グループの電子顕微鏡手法による組織や原子構造の直接観察結果と照合することで、提唱した構造モデルの改善と、原子レベルでの理解を現在共同で進めている。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] Crystallisation behaviour of CU60Zr30Ti10, bulk glassy alloy2004
Author(s)
Kasai, M, Matsubara, E, Saida, J, Nakayama M, Uematsu, K, Zhang, T, Inoue, A
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Journal Title
MATERIALS SCIENCE AND ENGINEERING A 375-377
Pages: 744-748
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[Journal Article] Ultrasound-induced structural anomaly of supercooled liquid in some bulk metallic glasses2004
Author(s)
Ichitsubo, T, Matsubara, E, Anazawa, K, Nishiyama, N, Kai, S, Hirao, M
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Journal Title
MATERIALS TRANSACTIONS 45(4)
Pages: 1189-1193
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