2006 Fiscal Year Annual Research Report
金属ガラスの過冷却液体の変形・粘性と成型加工プロセス
Project/Area Number |
15074216
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河村 能人 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30250814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早乙女 康典 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90143198)
安仁屋 勝 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30221724)
山崎 倫昭 熊本大学, 衝撃極限環境研究センター, 助手 (50343885)
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Keywords | 過冷却液体 / 粘性 / 変形挙動 / 超精密加工 / フラジリティ / 超塑性 / 接合 / アモルファス固体 |
Research Abstract |
1.変形と粘性 (1)金属ガラスを急速加熱すると、ガラス遷移温度Tg、結晶化開始温度Txs、終了点温度Txfが上昇すると共に、過冷却液体域での伸び粘性係数が著しく低下し、HR=10^2K/sでの粘性係数は5x10^4Pasであった。これは恒温保持状態下に比較すると、約1/1000であった。 (2)金属ガラス形成液体における粘性流動は、融体を形成する構造単位約8個分の結合エネルギーに相当するボンドを切断したときに生じることを示した。また、構造緩和現象における中距離構造の役割を明らかにするための研究を開始し、系を形成する構造単位のサイズと結合性が重要な因子であるとの予備的な結果を得た。 (3)Zr_<55>Al_<10>Ni_5Cu_<30>金属ガラスを結晶化させた材料の衝撃圧縮変形挙動を調査し、Zr_<55>Al_<10>Ni_5Cu_<30>金属ガラスの衝撃圧縮変形挙動と比較した。 (4)Pd基金属ガラスの圧縮変形挙動をアコースティック・エミッション法を用いて調査した結果、最大応力の30〜40%で不可逆的なマイクロ変形が生じていることが分かった。 2.成型加工プロセス (1)急速加熱を利用した新しい加工方法として、材料のガラス遷移挙動を検出して直ちに加工を行うことができる急速加熱制御マイクロ加工装置を試作し、金属ガラスの良好な成形結果を得た。 (2)Zr基金属ガラスとTi多結晶とのパルス通電溶接と電子ビーム溶接を試みた結果、金属ガラスの高いガラス形成能と過冷却液体状態の高い熱的安定性を制御することによって、良好に接合できる接合条件を確立することができた。
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Research Products
(12 results)