2006 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ高速分散シミュレータの開発とそのマイクロプラズマへの応用
Project/Area Number |
15075201
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
川田 重夫 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (30150296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 武 宇都宮大学, 工学部, 教授 (10118440)
中村 恭志 東京工業大学, 理工, 助教授 (40323315)
湯上 ノボル 宇都宮大学, 工学研究科, 助教授 (60220521)
菊池 崇志 宇都宮大学, 工学部, 助手 (30375521)
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Keywords | マイクロプラズマ / 電子ビームバンチ / イオンビームバンチ / シュミレータ / 分散コンピューティング / マイクロ放電 / 放射 |
Research Abstract |
本計画では、マイクロプラズマシミュレーターシステムを継続開発・完成し、これを利用しマイクロプラズマの性質の解明及び評価方法の確立を目指す。マイクロプラズマという新しい研究領域の創生・体系化に取り組む。具体的には(1)マイクロプラズマシミュレーション高速分散シミュレータの構築完成、(2)マイクロ荷電粒子バンチ生成制御、(3)水中等における放電プラズマを含むマイクロプラズマの性質解明及び生成制御を目指している。 (1)マイクロプラズマシミュレータとして,研究室の分散したコンピュータ群上で容易にシミュレーションを行う環境の完成に向けて最終段階に到達した.粒子コードと流体コードはほぼ完成に近づき,本計画の他のテーマで日常的に用いられるようになった.並列のVlasovコードを今後完成してゆく予定である.(2-a)マイクロ電子バンチ生成では,レーザーの高次モードを用い,電子を横方向に閉じ込めつつ縦方向に圧縮する効果を利用し,初期電子密度の40倍以上の高粒子密度で短パルス(アト秒)の電子バンチビームの生成に成功した.(2-b)昨年見つけた,ターゲット裏面に穴を開けた薄膜ターゲットによるレーザー生成陽子ビームの発散を抑える効果について,その物理をほぼ解明した.今後,現実の実験や利用に供するため,この穴あきターゲットに更なる工夫を行いたい.(3)今年度から水中での放電現象のシミュレーションを始めた.まだモデルを開発中であるが,今までの実験結果に見られる高速の電子輸送の効果がシミュレーションでは観測されず,今後の研究を進めその物理の解明に取り組みたい.(4)マイクロ放電によりマイクロプラズマを任意の場所に形成することを目指し基礎実験を継続している.更に,短パルスレーザとプラズマとの相互作用において、プラズマからのコーン状に発生される放射のコーン角度が周波数に依存することがわかった.
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Research Products
(18 results)