2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波励起による超高密度マイクロプラズマの生成とその極短波長光源への応用
Project/Area Number |
15075205
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河野 明広 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (40093025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 浩一 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (50235248)
荒巻 光利 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (50335072)
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Keywords | マイクロプラズマ / 大気圧プラズマ / 高気圧グロー放電 / マイクロ波プラズマ / 光源技術 / 真空紫外光源 / 希ガスエキシマー / ECRプラズマ |
Research Abstract |
マイクロ波励起の高圧マイクロギャッププラズマおよび低圧マイクロECRプラズマを高輝度極短波長光源に応用するための研究を進めている。2.45GHz励起のマイクロギャッププラズマでは,Arプラズマについて,VUV発光するAr_2エキシマーの前駆体であるAr準安定原子の絶対密度を半導体レーザー吸収分光法で計測した。10Wオーダーのマイクロ波電力により電子密度が10^<14>cm^<-3>のオーダーでガス温度が常温に近い,極めて非平衡性の高いプラズマが生成できる。このプラズマ中のAr準安定原子密度は10^<13>cm^<-3>のオーダーであり,マイクロ波電力およびガス圧力の変化に対するAr準安定原子密度とAr_2エキシマー発光強度の振る舞いは,後者が前者からAr基底状態原子との3体衝突により生成されるという機構と整合することがわかった。マイクロ波電力の増加に対するAr準安定原子の増加は飽和傾向にあり,これは,10^<13>cm^<-3>オーダーの電子密度ではAr準安定原子の電子衝突による破壊が,そのAr_2エキシマーへの変換過程と同程度に重要になることを示唆している。 電子加熱の高効率化による高電子密度化を目指して,10GHz励起でのマイクロギャッププラズマの生成実験を3種類の放電構1造について行い,10GHz励起では特に放射損失を抑えることが高密度プラズマの生成に対して重要であるとの指針を得た。放電構造の改良とともに,2.45GHz励起プラズマとの基礎特性の違いを明らかにする実験を進めている。 マイクロECRプラズマでは10GHz励起が2.45GHz励起に比ベプラズマの局在化や高電子温度化に有利であるとの予備的な実験結果を得た。マグネットをプラズマの加熱から保護するための放電構造の改良が必要であり,この改良を施した放電構造により実験を進めている。
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Research Products
(6 results)