2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロプラズマのマイクロマシン、バイオマイクロシステムへの応用
Project/Area Number |
15075208
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
一木 隆範 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20277362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 泰彦 東洋大学, 工学部, 教授 (80134500)
赤木 貴則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (80401149)
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Keywords | マイクロプラズマ / マイクロマシン / バイオマイクロシステム / マスクレスエッチング / ラジカルジェット / 親水化処理 / ポリジメチルシロキサン / 細胞パターニング |
Research Abstract |
本年度は、(1)3次元走査型マイクロプラズマジェットエッチャーを用いたSiマイクロマシニングプロセスと(2)マイクロプラズマ源を用いた走査型ラジカルジェット装置を用いた生体適合性ポリマーの表面処理と細胞パターニングへの応用を研究した。 (1)では、まず、3次元走査型マイクロプラズマジェットを用いたSiウエファ上のホールならびにラインパターンエッチングについて研究した。3次元走査型マイクロプラズマジェットを用いたプロセス装置の基本的な特性を初めて調べ、実際に3次元マイクロ加工が行われた。本研究で用いた装置では小型のプラズマ源がx、y、z軸方向に独立に移動し、同一ウエファ上に異なる深さのエッチングを行ったり、平面でない物体の表面上に加工したりできる利点がある。ラインパターンエッチングについて主に検討し、「L(プラズマ源-基板間距離)制御」と「L&t(エッチング時間)制御」の2つのアプローチによって所望のエッチング深さが達成できることが示された。いずれのアプローチにも有利、不利があるため必要な加工寸法に応じて適当な制御方式を選ぶ必要があることが示唆された。(2)では、走査型ラジカルマイクロジェット源を用いたPDMS上の親水化パターニングについて研究し、細胞接着性の向上を達成した。親水化パターン処理において走査速度や酸素流量などの実験パラメータの効果について総合的に調べられた。これらの動作パラメータの制御により、PDMSの表面特性を本来の疎水性から水滴接触角で約70度の親水性まで連続的に改質することが可能であった。HeLa細胞は比較的高い酸素流量で、かつ、低速の走査速度(処理時間が長い)の動作条件で処理されたPDMS表面上に接着しやすい傾向を示した。これは処理表面の-OH基密度が高く、親水性が増すような条件である。
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Research Products
(4 results)