2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15076206
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
後藤 祐児 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (40153770)
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Keywords | アミロイド線維 / 蛋白質のフォールディング / 蛋白質の構造安定性 / 透析アミロイドーシス / 蛍光顕微鏡 / 水素 / 重水素交換 / β2ミクログロブリン / アミロイドβペプチド |
Research Abstract |
アミロイド線維は、蛋白質と水との相互作用の異常がもたらす構造状態と考えることができる。アミロイド線維の構造安定性や形成機構を研究することは、蛋白質の構造や物性、水との相互作用に対する理解を深めるために重要である。本研究では、透析アミロイドーシスに関わるβ2ミクログロブリンとアルツハイマー病に関わるAβペプチドを用いて、アミロイド線維の構造安定性やアミロイド線維形成の分子機構を研究し、以下の成果を得た。 1.全反射蛍光顕微鏡を用いて、β2ミクログロブリンの線伸長過程を一分子観察した。この方法では、アミロイド線維に特異的な蛍光色素であるチオフラビンTを利用する。チオフラビンTを溶液中に添加することにより、アミロイド線維だけを特異的に観測することができる。これより、β2ミクログロブリンのアミロイド線維がシードより一方向に成長することが明らかとなった。Aβペプチドにおいてもアミロイド線維伸長反応を観測することに成功した。 2.アミロイド線維とそれに類似した構造状態の安定性を、水素/重水素交換反応とジメチルスルフォキシドによる溶解、NMR測定を組み合わせて、残基レベルで解析した。今回用いたのは、剛直なアミロイド線維、フレキシブルなフィラメント状構造、β2ミクログロブリンの部分ベプチドが形成する剛直な線維である。その結果、アミロイド線維のコアが形成され、それが分子全体に成長してゆく、階層的な構造形成モデルを提唱した。 3.β2ミクログロブリンのさまざまな変異体を作製し、ネイティブ状態の構造安定性、アミロイド線維の構造安定性を比較した。その結果、アミロイド線維の構造安定性が、アミロイド線維形成を支配する重婁な因子のひとつであることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fernandez, Ariel: "Structural defects and the diagnosis of amyloidogenic propensity"Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 100. 6446-6451 (2003)
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[Publications] Gozu, Masayo: "Conformatinal dynamics of β2-microglobulin analyzed by reduction and reoxidation of the disulfide bond."J.Biochem.. 133. 731-736 (2003)
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[Publications] Fernandez, Ariel: "Protein folding : could hydrophobic collapse be coupled with hydrogen-bond formation?"FEBS Letters. 536. 187-192 (2003)
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[Publications] Ban, Tadato: "Direct observation of amyloid fibril growth monitored by thioflavin T fluorescence."J.Biol.Chem.. 278. 16462-16465 (2003)
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[Publications] Hirota-Nakaoka, Nami: "Dissolution of β_2-microglobulin amyloid fibrils by dimethylsufloxide."J.Biochem.. 134. 159-164 (2003)
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[Publications] Chiba, Takeshi: "Amyloid fibril formation in the context of full-length protein : Effects of proline mutations on the amyloid fibril formation of β2-microglobulin."J.Biol.Chem.. 278. 47009-47015 (2003)