2003 Fiscal Year Annual Research Report
最高エネルギー粒子放射源の同定による粒子線天文学の確立
Project/Area Number |
15077201
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉田 滋 千葉大学, 理学部, 助教授 (00272518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内堀 幸夫 千葉大学, 放射線医学総合研究所, 研究員 (50342879)
草刈 英榮 千葉大学, 教育学部, 教授 (00092049)
河合 秀幸 千葉大学, 理学部, 助教授 (60214590)
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Keywords | 宇宙線 / 高エネルギー / 宇宙 |
Research Abstract |
本年度は粒子検出器用電子回路の設計・製作、無線ネットワークシステムの選定・試験、太陽電池・バッテリー電源システムの試験を遂行した。 電子回路は、シンチレータ検出器内を通過する荷電粒子から生じるシンチレーション光のパルス波形を直接取り込む14bit FADC回路と無線ネットワークモデムを一体化したモジュールを製作した。電力消費は4ワット程度に抑えられている。最初の増産モデルを20台製作した。 無線ネットワークシステムは約20kmの距離の2点間でのデータ伝送を1MBPSの速度で行えるシステムを製作した。国内試験を行い、性能を確認した。利得14dBiの平面アンテナで+-30度の範囲で双方向通信が可能である。 バーテリーは実験サイトの日照時間データから、必要な電力容量を割り出し電池とバッテリーから較正される基本システムを構築した。現在米国ユタ州の砂漠で現地試験を行っている。 検出器間の時刻同期をとるために、GPSを利用するシステムを構築した。絶対時刻から精度20nsecでの同期を実現している。より費用を抑えるため数種のGPS読み出しチップの最終選定を行ったうえで来年度から設置する地表検出器用データモジュールに組み込む予定である。 またシンチレーター検出器からの光を受ける光電子増倍管のキャリブレーションシステムも構築した。ゲイン、ダイナミックレンジ、荷電分解能を測定するシステムであり、実験に使われる全光電子増倍管のキャリブレーションを本システムで遂行する予定である。増倍管の購入とそのキャリブレーションデータの取得が進行中である。
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