2006 Fiscal Year Annual Research Report
エンドサイトーシスの分子機構:分子構造から細胞機能まで
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15079206
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹居 孝二 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (40322226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 浩司 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (80325092)
李 順愛 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (30403497)
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Keywords | エンドサイトーシス / 小胞輸送 / 無細胞系 / ライブイメージグ / リポソーム / ダイナミン / アンフィファシジン |
Research Abstract |
1.エンドフィリンの機能解析 エンドフィリンはダイナミンに特異的に結合し、リング状の共重合体を形成した。エンドフィリンの結合により、ダイナミンの膜結合性が増加し、ダイナミンのGTPアーゼ活性が上昇し、in vitroでのダイナミンによるリポゾーム膜切断活性も上昇させた。エンドフィリンはダイナミン結合タンパクであるアンフィファイジンと同様にBARドメインで膜脂質に結合するが、エンドフィリンはアンフィファイジンに比べて、より局率の強いカーブを感知した。エンドフィリンとダイナミンの共重合体は、in vitroでリポゾームをチューブ状に変形させ、エンドフィリンのSH3ドメインの欠損変異体を用いることにより、形成されるチューブの径が減少した。このことから、エンドフィリンのSH3ドメインを介したダイナミンとの結合が、ダイナミンによる膜切断機能を制御することが示唆された。 2.アンフィファイジン1のリン酸化によるエンドサイトーシスの調節 サイクリン依存性キナーゼ(CDK5)によるアンフィファイジンの生理的リン酸化部位S276とS285をアラニン変異させた細胞では、エンドサイトーシス活性が有意に上昇した。このことから、この部位のリン酸化がエンドサイトーシスの制御に関わることが示唆された。 3.ファゴサイトーシスにおけるアンフィファイジン1の機能解析 精巣セルトリ細胞のファゴサイトーシスにアンフィファイジン1が必要であることをRNAiにより明らかにした。アンフィファイジン1はファゴサイトーシス初期に起こるラッフル形成に機能しており、さらに分子機構の詳細を明らかにするため、in vitroでアンフィファイジン1ノックアウトマウス精巣細胞質のアクチン重合を調べたところ、アクチン重合活性が減少していた。このことから、アンフィファイジン1はファゴサイトーシスの際のアクチン制御に機能することが明らかになった。
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Research Products
(1 results)