2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15079207
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
佐々木 卓也 徳島大学, 医学研究科, 教授 (40241278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 範行 徳島大学, 医学研究科, 助教授 (00322719)
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Keywords | Rab / 小胞輸送 / 可塑性 / 高次神経機能 / Rab3 GAP / 組織・器官形成 / タイトジャンクション / 細胞間接着分子 |
Research Abstract |
本研究では、Rabファミリー低分子量G蛋白質を中心とした細胞内小胞輸送の制御分子群に注目し、多細胞生物の可塑性を支える小胞輸送の制御機構について解析を行った。まず、情報の可塑性としては高次神経機能に注目し、これまでにその代表的な調節分子のひとつであるRab3Aの活性制御蛋白質Rab3 GAPのノックアウトマウスの作製を行い、現在、作製に成功したマウスを用いてRab3 GAPの神経機能における役割を個体レベルで解析中である。特に、Rab3 GAPはRab3Aの不活性化に働く蛋白質であることから、このノックアウトマウスでは、おそらくシナプス小胞輸送過程のRab3Aの作用部位でシナプス輸送がロックされていると考えられ、本来なら一過性にしか認められないMunc13やSNARE系などのシナプス小胞輸送の制御分子群との結合が捉えられる可能性があり、高次神経機能の鍵となる蛋白質間の結合の解明が期待される。一方、本研究では、形態の可塑性として、組織・器官形成を支える細胞間接着分子の小胞輸送についても解析を行った。本年度は、タイトジャンクション(TJ)に局在するRab13が新たに合成されたTJの接着分子Claudinのゴルジ体〜細胞膜間輸送を特異的に制御することを明らかにした。また、今一つのTJの接着分子であるOccludinは定常的に細胞膜からエンドサイトーシスされ、再び細胞膜へリサイクリングされることを明らかにするとともに、Rab13は、このOccludinのリサイクリングを特異的に制御することも明らかにした。このように、本年度の研究は予想以上に進展し、当初の目的はほぼ達成できた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Mizuno, K.: "Rabring7,a novel Rab7 target protein with a RING finger motif"Mol.Biol.Cell. 14. 3741-3752 (2003)
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[Publications] Yamamoto, Y.: "Distinct roles of Rab3B and Rab13 in the polarized transport of apical, basolateral, and tight junctional membrane proteins to the plasma membrane"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 308. 270-275 (2003)
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[Publications] Nakahara, H.: "Involvement of Cdc42 and Rac small G proteins in invadopodia formation of RPMI7951 cells"Genes Cells. 8. 1019-1027 (2003)
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[Publications] Manabe, S.: "Identificatin and characterization of Noc2 as a potential Rab3B effector protein in epithelial cells"Biochem.Biophys.Res.Commun.. 316. 218-225 (2004)