2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15079207
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
佐々木 卓也 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40241278)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 範行 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (00322719)
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Keywords | 可塑性 / 細胞内小胞輸送 / Rabファミリー低分子量G蛋白質 / Rab3A / Rab3 GAP / Rab13 / タイトジャンクション / 接着分子 |
Research Abstract |
本研究では、Rabファミリー低分子量G蛋白質を中心とした細胞内小胞輸送の制御分子群に注目し、多細胞生物の可塑性を支える小胞輸送の制御機構について解析を行った。情報の可塑性としては高次神経機能に注目し、Rab3Aの不活性化に働く活性制御蛋白質Rab3 GAPの触媒サブユニットp130のノックアウトマウスを作製して解析を行った。p130のノックアウトマウスの脳内では野生型と比べてGTP結合型Rab3Aが著明に増加していた。さらに、ノックアウトマウスの大脳皮質から調整したシナプトゾームでは、野生型と異なり、Ca^<2+>依存性のグルタミン酸放出が著しく抑制された。また、海馬のスライスを用いた神経生理学的解析では、ノックアウトマウスは短期可塑性に異常を示すことが明らかになった。以上の結果からp130ノックアウトマウスでは、脳内にGTP結合型Rab3Aが蓄積してエクソサイトーシスの後期過程の調節に異常を生じ、その結果、神経伝達物質の放出確率が低下することによって、シナプス伝達や可塑性の異常が引き起こされると考えられた。一方、形態の可塑性としては、タイトジャンクション(TJ)の細胞間接着分子の小胞輸送について解析を行った。本年度の本研究では、Rab13の標的蛋白質として同定したJRAB(a junctional Rab13 effector protein)が、上皮細胞のTJ領域に局在してアクチン細胞骨格と相互作用することにより、TJ接着分子の輸送を制御することを示した。このように、本年度の研究も順調に進展し、当初の目的はほぼ達成できた。
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Research Products
(3 results)