2004 Fiscal Year Annual Research Report
植物の機能発現とメンブレントラフィック-酵母研究からの展開
Project/Area Number |
15079210
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中野 明彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90142140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東山 哲也 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00313205)
上田 貴志 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (10311333)
森田 美代 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (10314535)
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Keywords | Rab GTPase / エンドサイトーシス / Rab5 / GDP / GTP交換因子 / 融合 / 重力屈性 / 液胞 / ゴルジ体 |
Research Abstract |
主にシロイヌナズナを材料に用い,次のような研究を行った。 1.Rab GTPaseファミリーの中でもエンドサイトーシスに関与するRab5サブグループに属するAra6,Ara7,Rha1について,その局在性と機能に関する解析をさらに進めた。高速高感度共焦点レーザー顕微鏡を用いた解析により,kiss and run様のエンドソーム融合の観察に成功した. 2.Rab5遺伝子に変異をもつシロイヌナズナ変異体を収集し,その解析を行うとともに,Rab5のGDP/GTP交換因子(GEF)であるAtVps9を単離し,その生化学的な解析を行った.その結果,RABとSNAREの遺伝学的相互作用を見いだすとともに,AtVps9のAra7に対するGEF活性を検出することに成功した.また,植物細胞中におけるエンドソーム動態のさらなる解析を行い,kiss and run様のエンドソーム融合の観察に成功した。 3.植物花茎の重力屈性において,液胞への輸送過程に関わる遺伝子群が重要な役割を果たしている。この過程に損傷を持つことによって重力に応答できないsgr変異体の抑圧変異を同定し,これがSNARE分子の細胞内局在の変化によるものであることをつきとめた。 4.植物のゴルジ体は、動物や酵母とは異なる特徴的な構造や運動様式を備えている。その形成や維持の分子機構を探るため,ゴルジ体を可視化したシロイヌナズナを変異原処理し,ゴルジ体形態異常変異体の単離を行った。
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Research Products
(6 results)