2005 Fiscal Year Annual Research Report
アディポミクス、脂肪細胞の機能世界と破綻病態の解明
Project/Area Number |
15081101
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松澤 佑次 大阪大学, 名誉教授 (70116101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船橋 徹 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60243234)
斉藤 昌之 北海道大学, 獣医学研究科, 教授 (80036441)
矢田 俊彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (60166527)
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Keywords | 内蔵脂肪 / アディポサイトカイン / 脂肪細胞 / 発現遺伝子 / 分化 |
Research Abstract |
本プロジェクトは「食」というヒトを含む動物の根元的事象と深く関わりながら、これまであまり研究されてこなかった脂肪細胞の起源や生命装置、特にアデイポサイトカインと呼ぶ内分泌機能などの機能世界を明らかにする「アデイポミクス」という新分野を確立し、脂肪細胞機能の破綻という観点から、動脈硬化、糖尿病、癌を初めとする過栄養が関与するとされる疾患群の病態メカニズムや治療戦略を、多数の研究分野から研究者を結集して取り組み、「脂肪細胞ワールド」の全貌を明らかにしようとするものである。 平成17年度は、計画研究に加え公募研究からも成果が生まれてきた。1、平成17年7月29日、30日の両日にわたり班会議を大阪大学中之島センターにおいて開催した。支障のない限り全研究代表者が参加し研究課題について厳しくかつ発展的な討論が交わされた。2、これらの成果をまとめ領域内の中間報告をおこなった。9月20日には中間評価ヒアリングを受けた。その結果、「アデイポサイトカインの生物学的研究と臨床応用に関する研究が着実に進行し、期待された成果が得られている。」との評価を受けた。3、本年度成果も英語版業績集を作成し、世界的に公表しうる形とし、さらなる班員相互の研究活性化に繋げた。4、また社会的意義として、領域代表者の松澤が提唱してきた内臓脂肪が多くの生活習慣病のもとになっているという考えが世界的に認知され、さらに本領域研究「アデイポミクス」で得られた科学的研究の進歩もあいまって、「メタボリックシンドローム」の診断基準が発表されたことにより国民の健康と予防医学に還元されたことは特筆すべきと考える。
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Research Products
(126 results)