2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15081205
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
河田 照雄 京都大学, 農学研究科, 教授 (10177701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 和生 京都大学, 農学研究科, 助手 (80213148)
都築 巧 京都大学, 農学研究科, 助手 (50283651)
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Keywords | 肥満 / 脂肪細胞 / 生活習慣病 / イオンチャンネル / センサー / アディポサイトカイン |
Research Abstract |
脂肪細胞は、第一義的な機能である「脂肪を貯める」ために、その直径が数ミクロンから200ミクロン位まで変化し他に類をみないほどの容積変化に富む細胞である。このことが生体のエネルギー供給の保証機構ともなっている。しかしながら、近年脂肪細胞の過度の発達、即ち肥大化がアディポサイトカインと呼ばれる各種の生活習慣病の直接的な誘発因子を脂肪細胞自身から分泌させることが判明してきた。従って、脂肪細胞の発達(肥大化)とその制御機構の解明の重要性が指摘される。本研究においては、既に申請者らが予備的に見いだした脂肪細胞でのCa2+による応答性を指標として、脂肪細胞の発達、肥大化を制御する膜内在性の機能分子(モニター分子)の検索、同定および機能の実証を行っている。脂肪細胞でのCa2+応答性機能ならびに細胞容積変動を指標としたDNAマイクロアレー解析により、脂肪細胞の発達・肥大化を制御する膜内在性の機能分子(モニター分子)の検索・同定を行い個体レベルでの機能の証明を準備中である。また、細胞容積感受性チャネル分子の知見に基づき脂肪細胞の肥大化をモニターする分子の機能特性もあわせて検討している。さらに細胞内への容積変化情報の伝達機能に関して、細胞内Ca2+濃度の変化によって活性が制御される転写因子、特にリガンド依存性核内受容体との関連について解析を行っている。本研究により、生活習慣病発症の原因となる脂肪細胞の発達・肥大化を自律的にモニターし制御する分子機構の解明が期待される。
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Research Products
(4 results)