2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15081206
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀内 久徳 京都大学, 医学研究科, 講師 (90291426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾野 亘 独立行政法人国立病院機構京都医療センター, 展開医療研究部, 室長 (00359275)
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Keywords | 脂肪細胞 / インスリン / GLUT4 / streptolysin-O / 脂肪滴 / 分化因子 |
Research Abstract |
脂肪細胞におけるインスリン刺激により糖輸送体GLUT4含有顆粒を分泌することにより、形質膜上のGLUT4分子のコピー数を増やす。増えたGLUT4により、ブドウ糖は細胞内に吸収されるが、そのことにより血糖は降下する。GLUT4含有顆粒の輸送は刺激に応じたエキソサイトーシスにより行われるが、我々は、その分子メカニズムの解明を目標としている。本年度は、共同研究者、尾野により、培養3T3-L1脂肪細胞を用いたGLUT4のエキソサイトーシスのアッセイ系が確立された。レンチウィルスを用いた発現系により、蛋白質を発現させて、解析が可能となった。しかし、蛋白発現までには、時間がかかるので、細菌毒素streptolysin-Oを用いて形質膜を透過型にした3T3L1細胞を用いても解析できる系を作成中である。本解析系が確立されると、外部より作成したリコンビナント蛋白質や阻害抗体を投与でき、培養細胞で障壁となるトランスフェクション効率に左右されず、分泌に関わる蛋白質を特異的に解析可能となる。現在、GLUT4含有顆粒の輸送制御において、すでに重要性が明らかになっている細胞内因子のアフィニティカラム等を用い、その結合蛋白質を同定している。上記アッセイ系を用い、それらの蛋白質の重要性を解析中である。また、尾野は、レンチウィルスを用いたgene trap法を3T3l1細胞の脂肪細胞への分化系と組み合わせ、脂肪細胞分化因子をいくつか同定し、脂肪細胞分化における役割を解析中である。脂肪細胞は脂肪滴を含むが、その形成機構、分解機構は分子的にはほとんど解明されていない。本研究ではその機構も解明すべく準備を進めてきた。
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