2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15081209
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小室 竜太郎 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40403183)
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Keywords | アディポネクチン / 脂肪細胞 / 肥満 / 酸化ストレス / PPARγ |
Research Abstract |
1.ヒトメタボリックシンドロームと酸化ストレスの関係 非糖尿病者107例に対して、酸化ストレスマーカーである尿中8-iso PGF2αを測定したところ、尿中8-iso PGF2αは内臓脂肪面積と非常によく相関することが分かった。すなわち、ヒトにおいても肥満、特に内臓脂肪蓄積が全身での酸化ストレスの亢進と密接に関連していることが分かった。 2.アディポネクチン遺伝子発現を上昇させる化合物の探索 PPARγがアディポネクチンの遺伝子発現調節に深く関わっていることを受けて、PPARγを活性化する化合物を探索したところ、新たに糖尿病治療薬のひとつであるスルフォニルウレア(SU)剤が、アディポネクチンの産生を増加させることを明らかにした。その作用機序として、SU剤がPPARγに直接リガンドとして作用し、アディポネクチン遺伝子発現を転写レベルで増加させることが分かった。 3.アディポネクチン転写制御因子の探索 アディポネクチン・プロモーター上のPPARγ結合領域のすぐ下流域にアディポネクチン発現制御に極めて重要な領域を見出した。正確にその転写因子の結合するシスエレメントを把握するため、脂肪細胞の核抽出タンパクを用いてDNAフットプリントアッセイを行った。これにより、転写因子の結合する領域を特定することができた。続いて、脂肪細胞の核抽出タンパクを用いてこの領域に結合する因子があるかゲルシフトアッセイ(EMSA)を行った。その結果、本領域に特異的に結合する核蛋白が存在すること、そして、未分化脂肪細胞に比べて成熟脂肪細胞でその結合が強いことが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)