2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15081209
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小室 竜太郎 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40403183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 和久 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60397750)
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Keywords | アディポネクチン / 脂肪細胞 / 肥満 / 酸化ストレス / 低酸素 / Rhoキナーゼ |
Research Abstract |
1.脂肪組織の酸化ストレス抑制によるアディポサイトカイン発現制御に向けた検討 CuZn-SOD、カタラーゼなどの抗酸化酵素の酸化ストレス抑制効果を、NOX3発現HEK293細胞で検討した結果、特にカタラーゼが有効であった。そこで、脂肪組織の酸化ストレス抑制が肥満に伴うアディポサイトカイン発現異常を是正できるか検討するため、脂肪組織特異的カタラーゼ過剰発現マウスを作成した。 2.アディポネクチン転写制御因子の探索 アディポネクチン・プロモーターの新規活性領域に関して、EMSAおよびDNA foot print assayで絞られた同領域のDNA配列を用いてDNA pull down assayを行い、本領域への結合因子を探索した。その結果、成熟脂肪細胞の核抽出蛋白から、2種類の結合蛋白が同定された。 3.肥満に伴うアディポネクチン発現低下の新たなメカニズム 肥満の脂肪組織は、血流の低下に伴う低酸素状態にあることが分かった。そして、この低酸素状態は脂肪細胞に小胞体ストレスを引き起こし、その結果、抑制性転写因子CHOPが増加しアディポネクチンの発現が転写レベルで抑制されることが分かった。 4.アディポネクチン発現制御に関わる化合物の探索 脂肪組織、特に肥満の脂肪組織では、低分子量G蛋白RhoAのGTP結合型(活性型)の発現が多い。そこで、培養脂肪細胞にRhoAの下流シグナル分子Rhoキナーゼの活性を阻害する化合物、Y27632を添加したところ、アディポネクチンの発現が増加することが分かった。
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Research Products
(2 results)