2006 Fiscal Year Annual Research Report
グリア・ニュ ロン相互作用による神経機能維持メカニズムとその加齢変化の解析
Project/Area Number |
15082205
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
木山 博資 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00192021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 光代 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40122080)
瀬尾 寿美子 (桐生 寿美子) 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (70311529)
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Keywords | ミクログリア / 神経損傷 / マクロファージ / シュワン細胞 / 舌下神経 / サイトカイン |
Research Abstract |
A.シュワン由来のPAP-IIIの機能解析 PAP-IIIが中枢神経系損傷時に保護や修復に機能するかどうかを検討した。胸髄レベルで脊髄損傷ラットを作成し、ウイルスベクターでPAPIII遺伝子を導入し、運動機能の改善や神経保護再生効果を検討した。PAPIII投与群の脊損ラットにおいて実際に行動上の有意な改善が認められた。 B.損傷神経とミクログリア間のGPCRの機能解析 約300の蛋白共役型受容体のプライマーと、神経損傷側と健常側の神経核から抽出したRNAを用い、神経再生過程で発現が上昇するGPCRのスクリーニングを行った。この結果約10個の受容体が発現上1昇を示した。In situハイブリダイゼイション法でその発現細胞を同定したところ、6個の遺伝子はミクログリアでの発現であった。また、ミクログリアの培養系を用いて、一部の受容体のリガンドを投与する実験を行った。リガンド投与によりミクログリアの形態変化等は認められなかったが、PCR法により一部の炎症性サイトカイン発現の抑制が観察された。 C.生後発達におけるミクログリア・損傷運動神経の連関 成熟マウスの軸索損傷運動神経細胞を電子顕微鏡で観察してみると、傷害後状態の良くない運動神1経細胞はミクログリアに覆われておらず、比較的状態の良い神経細胞はミクログリアに覆われていた。ミクログリアの接触が見られなかった損傷運動ニューロンは異常なrERを有し変性してゆく像が観察された。このことは、ミクログリアの接触が保護的に作用していることを示唆する。また、幼若動物と成熟動物を用いてミクログリアの動態を電子顕微鏡で観察すると、幼若動物では、ミクログリアとアストロサイトの動態が成熟動物とは時間的に異なるという結果が得られつつある。発生過程での2種のグリアの成熟動物とは異なる機能が示唆された。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Related Articles, Links Identification and functional characterization of mouse TPO1 as a myelin membrane protein.2006
Author(s)
Fukazawa N, Ayukawa K, Nishikawa K, Ohashi H, Ichihara N, Hikawa Y, Abe T, Kudo Y, Kiyama H, Wada K, Aoki S
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Journal Title
Brain Res 1070(1)
Pages: 1-14