2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15083207
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
芳賀 達也 Gakushuin University, 理学部, 教授 (30011646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市山 進 学習院大学, 理学部, 助教 (00333336)
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Keywords | シグナル伝達 / 神経科学 / 生理活性 / 蛋白質 / 薬理学 |
Research Abstract |
ムスカリン受容体M2サブタイプ変異体(糖鎖を結合せず、細胞内第3ループの大部分を削除したもの)の結晶は再現的に得られるが、X線回折の分解能は9A程度にとどまっている。結晶の質を改善する試みを継続的に行っている。京都大学岩田想教授、小林拓也博士、村田武士博士、東京大学浜窪隆雄教授との共同研究により、この受容体に対する単クローン抗体作成を試みた。細胞内第3ループを認識する抗体が得られ、受容体とFab抗体が複合体を作ることをゲル濾過クロマトグラフィーで確認した。複合体の結晶化の試みを開始した。培養細胞(HEK293)に発現させたムスカリンM4受容体はアゴニスト依存性に細胞内移行する。第3ループ(i3)の根元以外の殆どを削除した変異体では、細胞内移行が顕著に減少する。ところが、Gタンパク質共役受容体キナーゼ2 (GRK2)を共発現させると、i3欠損M4の細胞内移行が著名に増加することが分かった。そこで、I3欠損M4受容体のSer/ThrをAlaに替えた変異体を網羅的に作成し、その細胞内移行を調べた。予想に反して、GRK2による細胞移行促進効果は、どの変異体でも観察された。GRK2の作用がリン酸化に依らない可能性を含めて、この予想外の結果の解釈を検討中である。ムスカリン受容体の研究と平行して、高親和性コリントランスポーター(CHT1)の構造と機能も研究対象としている。 CHT1 の細胞膜でのトポロジーを、Cys変異体に対するビオチニル化SH試薬の反応性を指標にして調べた。部位特異的Cys変異体を用いて、CHT1が13回膜貫通構造であることを示す実験的な証拠を得た。また、細胞膜貫通部分の荷電アミノ酸の変異体を作成し、その活性測定から、コリンの認識に関わる領域を推測する試みを行っている。
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[Journal Article] Muscarinic M4 receptor recycling. requires a motif in the third intracellular loop2008
Author(s)
Hashimoto, Y., Morisawa, K., Saito, H・, Jojima, E・, Yoshida, N・and Haga, T.
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Journal Title
The Joumal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 325
Pages: 1-7
Peer Reviewed
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