2004 Fiscal Year Annual Research Report
「紛争」発生過程の研究-「問題」認知から「紛争」への展開とその要因
Project/Area Number |
15084202
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
村山 眞維 千葉大学, 法経学部, 教授 (30157804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 隆彰 千葉大学, 文学部, 教授 (80125913)
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Keywords | 民事紛争 / 紛争処理 / 民事司法 / 司法へのアクセス / 法の主題化 / 紛争過程 |
Research Abstract |
千葉大学計画研究班は、Aグループとして、北海道大学班ほかのA01グループとA02グループである新潟大学班および立教大学班と協力し、昨年実施した予備・予備調査のデータ分析をまず行い、その結果を踏まえて、秋には予備調査を実施した。予備・予備調査では対象者が経験した「問題」を限定せず、また、当事者のどちらが先に相手方に働きかけたかを区別せずに調査したが、予備調査では「問題」を原則として10万円以上のものに限定し、どちらが先に働きかけをしたかによって、質問内容を変えることにした。この予備調査では、同時に、調査員の説明会と報告会に出席するとともに、調査員に同行し、面接調査の実情を確認することにした。この結果、面接調査は現在とくに都市部において非常に難しくなっており、予備調査で行った細かな質問や長時間の質問によって信頼性のあるデータを得ることは困難であることがわかった。 以上の2つの予備調査を踏まえ、1月から3月末の期間に本調査を実施した。2段階無作為抽出により2万5千人の全国サンプルを抽出した。母集団は20歳以上70歳以下の男女である。本調査の調査票は、予備調査の結果を踏まえ、「問題」経験を尋ねるところはできるだけ広い範囲をカバーするようにするとともに、複雑な限定はできるだけ付けないことにした。また、どちらが先に働きかけたかによって区別することもやめ、調査対象者が相手方に対してどのような行動をとったかを中心に尋ね、相手方の行動については裁判所利用に限定して尋ねることにした。このように、本調査の質問票は予備調査に比べ、必要最小限の設問に絞り込むものになった。この本調査結果のデータ分析は、平成17年度の中心的な仕事となる。
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