2005 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本人の法意識と司法システムへの信頼-その社会心理学的研究
Project/Area Number |
15084215
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
藤本 亮 静岡大学, 大学院・法務研究科, 助教授 (80300474)
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Keywords | 法意識 / 法関心 / 法知識 / 社会調査 / 心理尺度 / 法社会学 |
Research Abstract |
4月から6月にかけて、前年度までの理論的な研究成果と、特定領域研究A01班A02班合同の学生調査、予備予備調査、予備調査のデータを用いて、法知識の計測方法についての一連の学会報告を行った。日本法社会学会(2005/5/14於専修大学)では「法知識の計測について」として、法知識の操作的定義の問題を論じ、社会調査でそれらを計測するさいに法知識の拡散的存在を前提として調査票を設計することの意義を論じた。Law and Society Association(2005/6/5於Las Vegas, NV)では「A Thought on Measuring Legal Knowledge」として、法知識や法関心が権利イメージや紛争イメージとどう関係しているのかを論じた。正確な法知識は権利イメージとの間に有意な相関があることが明らかとなった。 また、7月以降、2004年度に収集された特定領域研究A01班A02班合同の本調査データのデータクリーニングと分析を進めた。データクリーニングを踏まえ、A01班担当の法意識留置調査票について、理論モデルと調査票設計について、「現代日本人の法意識研究の理論モデルとリサーチデザイン」を作成し北大論集に投稿した(掲載確定)。また、度数分布を中心とする記述統計については「現代日本人の法意識の全体像〜2004年調査結果の概要」としてほぼ執筆を終えている。論文の執筆打合せのためA01斑研究代表者・研究分担者・研究協力者の会合を頻繁に行った。 2003年度より2004年度にかけて予備予備調査、学生予備調査、予備調査、そして本調査と実施してきた経験に基づき、裁判利用者や紛争経験者を対象とする社会調査についての経験を積んできたわけであるが、そこで得たノウハウや知見をベースとして、今後の裁判利用者調査の社会調査法からみた課題を整理し、「社会調査としての民事訴訟利用者調査」を執筆した。
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Research Products
(2 results)