2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15085205
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
尾関 寿美男 信州大学, 理学部, 教授 (60152493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤尾 克彦 信州大学, 理学部, 助手 (60238540)
飯山 拓 信州大学, 理学部, 助手 (30313828)
勝木 明夫 信州大学, 教育学部, 助教授 (70283223)
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Keywords | ゲル / シリカ / カーボンナノチューブ / 磁場 / ゆらぎ / ナノ空間 / 非線形化学反応 / 金属樹 |
Research Abstract |
有機,無機非磁性系のコロイド次元集合体を磁場下で組織化あるいは機能発現するように,磁場応答性部位に注目して、細孔性固体や生体関連物質を中心に磁場の作用を探索的に研究した.磁場によるドメインゆらぎの制御の状況を動的および静的光散乱によって把握し,構造の磁場による自己組織化,機能の磁場敏感化を検証した.また、これらによって,弱磁性系の異方性ナノテクスチャーやナノ構造を,磁性をベースに簡便に,内部から組み上げる新しい方法論の端緒を得た。また、固体ナノ空間内の分子凝縮系の構造をX線回折強度のリバースモンテカルロ法によるシミュレーションによって解析する新しい方法を開発した。これによって吸着状態を推定した上で、ナノ細孔中での吸着と反応を磁場によって制御しうるかを検討した。また,非線形化学反応に伴う構造形成の磁場応答を時空構造を追跡した。 検討事項とその成果をまとめる。 1 動的光散乱測定装置を磁場中に組み込めるように設計・製作し,前年度購入の室温ボアー15cmの超伝導マグネット内でのその場測定を可能とした。これを用いて、コロイド系の磁気浮上条件を探索し、擬似微小重力状態でのゆらぎの状態を検討した。 2 購入した蛍光光度計によってナノ構造体からの蛍光分子移動の磁場による変化を検討した。 3 前年度購入のマグネット中で機能する熱測定装置を用いて,相転移に伴うゲルなどの構造変換を熱力学的に検討した。 4 カーボンナノチューブなどの炭素材のナノ細孔中の水素凝縮系への磁場効果を検討した。また、購入した残留ガスモニターを真空ラインに組み込んで、水素反応系の生成物を検討した。 5 化学架橋ゲルのゲル系において,磁場による新規構造構築と機能制御に成功した。 6 電気化学的に形成される金属樹への磁場効果を直接観測し、運動状態を確認した。
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Research Products
(6 results)