2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨のマイクロ・ナノ構造とマイクロサーキュレーションの統合解析とモデリング
Project/Area Number |
15086210
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 正夫 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (40163571)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 健志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (30249560)
東藤 正浩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10314402)
|
Keywords | バイオメカニクス / 骨 / マイクロストラクチャ |
Research Abstract |
本年度は以下の項目について研究した. 1.海綿骨マイクロストラクチャ解析:海綿骨梁単体の微小硬さ試験,曲げ試験及びX線回折強度解析と,海綿骨ブロック試料の圧縮試験とから,海綿骨構造特性と骨梁の力学特性の関係,骨梁内ハイドロキシアパタイト料と骨梁硬さの関係,海綿骨の力学的異方性と骨梁の力学特性の関係を検討した.その結果,海綿骨のマクロな異方性は,骨梁の配向性による構造特性のみでなく,骨梁の硬さといった力学特性にもよることが確認された.また,骨梁そのものの力学特性と骨梁内ハイドロキシアパタイト量とに相関があることが示された. 2.骨組織中コラーゲン-アパタイトの力学的挙動観察:骨組織のコラーゲンとハイドロキシアパタイトの構造に着目し,X線回折により外的負荷に対するコラーゲン及びハイドロキシアパタイトのひずみを計測し,その力学的ふるまい観察を試行した.その結果,広角回折によりアパタイトのひずみを,小角回折によりコラーゲンのひずみを測定することができ,複合材料としての力学的ふるまいを実験的に解析する可能性を確認した. 3.骨の微小循環計測法に関する検討:骨内の局所血流計測法として,放射光CTを利用したマイクロスフェア法の可能性を評価した.局所血流トレーサとなるマイクロスフェアを放射光CTで検出するためのラベリングについて,マイクロスフェアを左室投与したマウス脛骨のCT計測に基づいて検討した結果,ジルコニウムラベルが有効であることがわかった.これによりマイクロスフェアと骨形態とが共に検出可能であることを確認した.
|
Research Products
(6 results)